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ボトルシップ

作者: 朝永有

波に揺れてどこまでも

行けると思っていた

ここからはすべてが見える

だから分かってしまうね


それでも諦めきれない

僕らは転がり落ちて

旅に出ようとしたこと

間違いじゃないんだ きっと


乱反射する光の中

カモメは青空を滑空

波に揺られる僕を

すぐに追い越していった


舵は誰にも取らせずに

ここまでやってきた

すべてが見えていたもんだと

思っていたから

分かってしまうんだね きっと


打ち上げられた砂浜で

行ったり来たりの波間

ああ そうかここが

旅の終着点になるのかな


見上げた空に触れたくて

手を伸ばしたそれだけで

気付いてしまったんだ

守られていたんだって


ガラス越しに眺めた

カラスは夕空の彼方へ

どこにも行けない僕を

嗤うように飛んでいった


すべてを知ったつもりだった

何も知らない愚かな僕が

本当の間違いに気付けるように

この外へと飛び出すよ


読んでいただき、ありがとうございました。

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