3 「闇をつかさどる者のブログ」壱
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タイトル 「世界征服の夢」
人はなぜ富や名声を欲しがるのか?
それは、他人を支配したいからだ。
正義の味方にあこがれなくなったのは、いつからだろう?
私にも、特撮ヒーローのまねをしていた記憶がある。
でも、本当にあこがれたのは世界征服をたくらむ悪役だった。
良心のかけらもない極悪非道な悪者が、とてつもなくかっこ良く見えた。
私のような人間は少数派のようだ。友達はみんな正義の味方になりたがる。
私にはその気持ちが全くわからない。
同志とめぐり会えるかもしれないと期待して、このブログを始めることにした。
操るか、操られるか。支配するか、されるか。命令するのか、されるのか。
自分がどちらの人間になるかは、出会った瞬間に決まる。
どっちのポジションを取るかによって、その後の関係は決められる。
戦いは幼稚園のときから始まっているのだ。
支配をされる者は、一生、相手につくさなければならない。
私はいつも支配する側だ。それはこれからも変わらないだろう。
それが私のプライドであり、アイデンティティだ。
今はまだ小さな世界を支配しているだけだが、私の夢は世界征服。
そんなことを本気で考えている。
他人が私に頭を下げてひざまずき涙を流して許しをこうのを想像すると、胸が高鳴る。
他人が私のえがいたシナリオ通りにおどらされているのを見るとわくわくする。
どんな相手でも味方のふりをして近づいて弱みをつかんでしまえば、
私の思い通りに動くのだ。
最近、こんな小さな世界での支配に物足りなさを感じ始めた。
闇をつかさどる者として、闇の帝王を目指してみたくなったのだ。
私の頭脳をフル回転させて自分の能力を試したい。
そんな欲求が心の底からつき上げてくるのをムシできなくなってきた。
世界をあっとおどろかせるような大きな事件を起こしてみたい。
そんなことをここに書くと警察に通報されるかもしれないが、
通報したいやつはすればいい。
つかまえられるものなら、私をつかまえてみろ。
無能な警察は私を探し出すことすらできないだろう。
さて、どんな事件を起こしてあっと言わせるか、
これからゆっくり考えることにしよう。
私に賛同するものがあれば名乗りをあげてくれ。
同志諸君、いっしょに世界征服の夢を見よう。