第5話
翌日、ミーを迎えに来たチェドは、クルミの木の向かい側にある家に人が集まっているのが見えた。おかしいな、あそこは、誰も住んでいないはずなのに・・・。と思い、近づいてみたが、人がたくさんいて家の中まで見ることが、出来なかった。
「今度は、何て言ったの?」と、みんなと一緒に騒いでいる友達の、サナに聞いてみた。
「サナ、おはよう。何かあったの?みんな集まってるけれど。」
「おはよう。凄いのよ。今、光がバァってなって一人の男の子が、テーブルの上に現れたの。」
「えっ?新しい子が来たの?」
「そうよ。それがね、ちょっと変わってて何か変なことを言ってるの。だから、みんなどういう意味なのか、って話してるのよ。」
「変なことって?」
「何で僕のケーキなくなっちゃったの?とか。いろいろ言ってたんだけれど、最初泣いてて、凄かったから、あんまり言ってる事分からなかったの。今やっと泣き止んで、みんなと話せるようになってきたのよ。」
「へぇ、それで誰が世話するか、決まったの?」
「それが、本当ならあそこに立って泣いてるウィックおばさんが、家が隣だし、世話人になるはずなんだけれど、お気に入りの、リボンを汚されたのに、何で私が面倒見なくちゃいけないのよ?!って言って嫌がってるの。」
「リボン?そのぐらい洗えばいいじゃないか。」
「みんなも、そう言って慰めたんだけれど、納得しないのよ。」
「じゃあ、他に誰かいないの?」
「近所であと住んでいるのは、ミーだけなの。」
「ミー?!まさかミーに世話人になれなんて頼んだの?!」
「まだ、でも多分そうなるんじゃないかしら。コペおじいさんが、今、中で決めているはずよ。だから早くミー呼んできた方がいいと、思うわ。」と、サナが言い終わる前に、チェドは、ミーの家に駆け込んだ。
「ミー!!起きて!!大変なんだ。」と、叫びながら階段を登り、ミーの寝室のドアをたたいた。少ししてから、ドアがガチャッと開き、眠そうな顔をした、ミーが顔を出した。
「朝から、どうしたの?私まだ着替えてもいないし、ご飯も食べてないの。もし、学校間に合わないなら、チェド先に行って。」
「あぁー、もう違うんだよ。学校が始まるまでには、まだ時間あるから、大丈夫だよ。僕が早く来ただけなんだ。」
「まだ早いならもう少し寝かせてよ。」
「だめだ。今すぐ着替えて、下に来て。」と、行ってチェドは、階段を下りていった。ミーは、文句を言いながらも、言うことを聞き、着替えてチェドの元へと急いだ。チェドは、
「朝ご飯は、後。まずは、僕について来て。」とだけ言い、ミーの手を引き外に出た
さっきよりも、人の数が増えている。間をかき分け、サナを探した。
「何?チェド。みんなどうしてこんなに集まっているの?」
「新しい子が来たんだ。」
「本当?!女の子?男の子?コペおじいちゃんは、もう来た?」と、やっと目が覚めたらしい、ミーがはしゃぎながら尋ねた。チェドは、小さくため息をつくと、今ミーが尋ねてきた質問の答えと、1番重要な事を、ミーに教えた。
「ちょっと変わった男の子、好きな食べ物は、ケーキ。コペさんはもう来てるよ。それと、ミー、世話人候補のおばさんが、あぁ・・・、何ていうか、リボンが好きで泣いてて、世話人になるのを断ったんだ。その代わりに世話人になる確率が高いのが、ミーなんだよ。」
「えっ?世話人?ちょっと待って無理よ!私まだ学校に行ってるのよ?」
「そんな事、僕に言われても・・・あっ!!いた。サナ!!」チェドの声に気づいたサナは、早く来て、と手を振りながらジャンプした。
「ごめん。ミーに説明してて・・・」と、チェドはサナに謝った。
「私まだよく理解できてないの。本当に私が世話人になるの?!」ミーは、サナに早口で聞いた。




