第12話
「禁断の魔法を能力に、持つ妖精の中で、もしかしたら、異世界に行くことが、できる妖精が、いるかもしれないわ。調べてみてあげる。」と言ったのは、透明魔法の妖精だった。
「私は、闇の現ってなんなのか、知ってそうな妖精に、聞いてみてあげるわ。」と言って
「それより、今日シャルルは?」と言葉を付けたしたのは、チェドの妖精だった。
「ベルっていう子は、聖なる木から生まれたんじゃなくて、人間から生まれたの?じゃあ、もしかして、妖精を呼び出す事、出来ないんじゃない?」といったのは、ミーの妖精だった。そして、最後に、創造魔法の妖精は、みんなの、疑問を、ほとんど解決してくれる言葉を、さらりと、口にした。
「ねぇ・・・、私ずっと不思議だったんだけれど、みんな本当に聖なる木から人間が、生まれるって思ってるの?聖なる木から生まれるのは、私たち妖精だけよ。あなた達人間は、別の世界から、聖なる木の使者の妖精が、魔力を持った人間を、連れてくるの。その、ベルっていう子が、言っている、人間が人間を生むのか、どうかは、私は知らないけれど、その子のいう通り、聖なる木から、人間が生まれるなんて事は、絶対ないのよ。」と言った。
みんな、この話を、しばらく理解することは、出来なかった。しかし、時間が、たつにつれ、妖精たちは、自分たちが、聖なる木から、生まれていることが、わかり、感動した。ミーとチェドは、自分たちは、他の世界から連れてこられたという事を知り、ショックを、受けたのだった。
「私は、今日初めて、呼び出されたから、人間たちが、どういう考えでいるのか、知らなかったけれど、まさか、こんなふうに、考えているなんて、思いもしなかったわ。」と、信じられないというように、首をふりながら、創造魔法の妖精は、言った。
「何でそんなこと知ってるの?」と、ミーが、やっとしぼり出したような、声で言った。
「私が、聖なる木の、使者だったの。」と、嫌なことを、思い出したように、今までとは、打って変わって、暗い声で、答えた。
「あなたが、使者だった?じゃあ私を連れてきたのもあなたなの?!」と、ミーが、大きな声で、言った。
「覚えてないわ。何千人も連れてきたんだもの。」
「そう・・・。でも何でやめたの?」
「自分からやめたんじゃないわ。聖なる木が、私に、やめろと、いったのよ。」と、金髪の、フワフワな髪を、いじりながら答えた。すると、今まで黙っていた、チェドが、ゆっくりと、自分の言葉を、確認するように、
「君は別の世界に、行って何千人もの、人を連れて来た・・・。という事は、人間がどこの世界から連れてこられるか、知ってるんじゃないのかい?」と、言った。妖精は、悲しそうな顔で、チェドを見つめると、
「それだけは、教える事ができないの。」と、申し訳なさそうに言った。この言葉には、ことのなりゆきを、見守っていた他の、妖精たちも、がっかりしたように、ため息を、もらした。
「何で?!」と、チェドは、思わず叫んだ。
「聖なる木との契約で、別の世界のことを、教えてはいけない事になってるの。」
「じゃあ、僕達を、聖なる木の元へ、連れて行ってくれ。直接会っていうから。」と、チェドが、言うと、チェドの、パートナーが、
「だめよ!そんなことしたら、死んでしまうわ!」と、言った。ミーと、チェドには、何故か、わからず、首をかしげた。すると、今度は、ミーの、パートナーが、
「聖なる木は、妖精の領域にいるんだ。」と、説明した。それを、聞きチェドは、絶望したが、ミーは、納得できなかった。
「今まで人間が、妖精の領域に行ったことが、あるの?」と、尋ねた。みんなその言葉に、ハッとした。すると、創造魔法の妖精が、
「私が知っている限りないわ。でも、聖なる木も、人間は来ることができない。もし来れたとしても、死がまっている。と、言っていたのは確かよ。」と、答えた。
「そうね。私たちもそういうふうに、教えられてきたわ。でも、それは行ったら死ぬ。というふうに、人間に信じ込ませ、行こうという気にさせないように、誰かが仕組んだのかもしれない。」と、ミーが、言った。これには、創造魔法の妖精も、反論する事が、出来ず黙ってしまった。
「だって、みんな考えてみて。伝説の世界だって、今まで存在しないとか、滅んだとか、いわれてきたのよ?でも、ドリスという魔法使いは、地球に行き、闇の現まで持って帰ってきた。それが、たとえ悪いことでもね。でも、私たちが、教えられてきた事、信じてきたことが、間違っているって事が、わかったわ。それと同じで、もしかしたら、妖精の領域に行ったとしても、生きて帰ってくる事が、できるかもしれない。」と、ミーはみんなに、説明した。チェドは、その通りだと思った。妖精たちも、少し疑いつつもうなずいた。
「そうだ。これで、話はまとまった。妖精の領域に行き、聖なる木に、僕たちは、どこから来たのか、そして、僕たちが誰から生まれたのか聞いてみよう。」と、立ち上がりみんなに、言った。
「そうね。そして、もし出来るのならママに会ってみたい。」と、ミーが言った。すると、ヒラヒラと、ミーの横を黙って飛んでいた、対応魔法の妖精が、
「ねえ、ミー、世話人になったんだよね?そのベルっていう子の所に、行かなくていいの?」と、言った。ミーとチェドは、今何時か考えた。そして、赤い鳥が飛んでいったのは、少なくても2時間前だと、気づくとあわてて家を、飛び出した。




