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物理の世界13

「アルアジフ、スキルについて教えて欲しいと言ったら?」

《マスターの鑑定能力で確認可能なスキルであればお答えできます》


 (干渉妨害)と(権能保持)、この二つについては確認しておかないと不味い気がするからな。


「(干渉妨害)はどのような効果を持っている?」

《主に星からの干渉を受け付けなくする効果です。この本に関して言うのならば現在居る物理世界においても魔力を使用した技の行使が可能になります》

「(権能保持)はどうなんだ?」

《マスターの代理として権能を所有する事が可能となるスキルです。ただし、一度につき一つまでしか預かる事はできません》

「今はニャルとしての権能を持っているといことであっているか?」

《いいえ、この本そのものがマスターのニャルとしての権能であるといえます。ですので現在マスターより預かっている権能はございません》


 権能……権能ねぇ?となると、アレか?

 できたな。別々のシステム(キャラシ)を同時に適応させる……実質的に三つのキャラシを同時に使用している事になるな。

 バランスブレイカーだよなコレ?高速切替も使うとなると、対応できない事の方が少ないんじゃないか?

 アルアジフそのもので〔クトゥルフ神話TRPG〕、汎用性の高さからパッシブ化したい〔シノビノカミ〕、そして空いた枠が一つ。

 この空いた枠にレベリングしたいシステムのキャラシを入れておくだけでも能力の向上に繋がるな。

 ひと先ず利便性が高く、育成に時間のかかりそうな〔ブレイド・ワールド2.0/2.5〕を入れておくか。

 剣と魔法の世界を語るだけあって、魔法の利便性だけで語るならかなり優秀なシステムだからな。

 それと、もう一つ確認しておくことがあったな。


「ネクロノミコンに可能な事はお前ならそれ以上にこなせるよな?」

《可能ですよ》


 ネクロノミコンの別名は死霊秘宝、その名の通り死者に対する干渉の呪文について多く書かれている魔導書だ。

 であれば、〔ネクロマンスアフターエピソード〕をドール(プレイヤー)としてではなくネクロマンサー(ゲームマスター)としてキャラメイクを行える可能性がある。

 冒険世界に帰ったら要検証の案件だな。


「……魔術使用可能なんだよな?」

《呪文名を言っていただければ使用します》

「門の創造vre2.0」

《……この本にはない呪文です》


 まーた、ショルダーバッグが光ってる。今度は何が仕込まれているんだ?

 本でもわかる呪文全書……最初から入れといてくれてもいいだろナイ神父。

 コレも取り込ませて、バッグの中身を改めとくか。

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