生存者との合流
「ししょーみつけました!」
「エピゾか?」
「はい~サバイバルマスターエピゾ、此処に~」
エピゾ、サバイバルマスターを自称するように、サバイバル技術に詳しい……だけでなく、その趣味が高じて様々な道具を自作できるようになっている。
実際、◯◯作ってみた系やサバイバルキャンプの動画を投稿する事によって、収益を得ているからな。
我が仕事に集中する為にも、髭の奴と組んで物書きにとってやりやすい環境を作る様に頼むか。
「エピゾ、ちょっと頼みがあるのだが」
「筆記具作成ですね?いいですよ。私もどうせなら一山当ててから山籠りしたかったので~」
「助かる。フェルトペンの系譜、それも細い奴があると助かる」
「万年筆とかも用意してみますね~」
本業、職人の力業臭がする。
それじゃ、連れて行きますか。
「背負子とかない?」
「トランクケースならありますよ?」
うん、だから無視していたのだが……初期装備が武器などではなく、トランクケース。それも人が余裕で入るサイズの。
現実なら盾としても、鈍器としても使えるような道具、トランクケース。私今からコレに入って帰るの?……コレもよき経験となると信じて受け入れますかぁ。
「路地裏で入るから運搬よろしく」
「はい~はぃ!?」
「デイウォーカーでも日に当たりたくないって話する?」
「なるほど~ロールプレイの一環ですねぇ~」
「多分、運搬系のスキルあるだろ?レベリングできるぞ」
「うぃんうぃんです~」
運ばれている間に出来ること、やれる事、それらを増やす為にもスキルの使い込みをしようか。
(キャラシ作成)、このスキルが我の、私の根幹を成すスキルだ。
まずはシステムの選択、そして作成方法の選択になるのだが……ある程度のレベルか上がった状態のキャラシを作るという事も可能らしいが、贄となる何かが無いので使用不可の状態だ。初期作成一択となる。
それで初期作成を終えて適応したらその後の成長はどうするのか?その答えとして(記録)スキルに保存して、成長を行う。その際、(可能性)スキルの効果で才能等の条件は無視できる。
無法に等しいビルド方法だが、おそらく最上位の状態に至っても勝てない奴らが跋扈しているという暗示だと思っている。
超越者に求道者、一般人にサーヴァントと数えればいくつも候補が浮かぶ。名称が違うだけで、なんらかを『逸脱』した存在がいるのは間違いなさそうだ。
閑話休題
現在使用中のシステムは〔シノビノカミ〕で忍者として活動するTRPGだ。運さえ良ければジャイアントキリングを簡単になし得るシステムとも言える。
他の戦闘系と比べると、汎用性の高さ、やろうと思えば大概の事は可能となる異常さから選ぶ事になった。
成長させる事が可能なようだし、成長を行っておこうか。
エピゾはギリシャ語に変換しただけですね