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物理の世界10

「よし、これで終わりっと。同志もありがとね」

「人型は神父がデフォなのか?」

「一応神の使いだから神父にしてるだけだよ」


 物理世界が滅ぶかどうかの瀬戸際だった事件はこれで解決だな。

 見張りの意味も大してなかったかもしれないが、抑止力として仕事をしたと思っておこう。


「同志、君をNyarlathotepの一人として認め、この本をその証として与えよう」

「……表題、Al Azif(アル・アジフ)

「あ、知ってる系だったネ。君の知るソレとは違って、魔導書の類を吸収してその情報量を増やしていくインテリジェンスウェポンだよ」


 インテリジェンスウェポンって……インテリジェンスが入るという事は知能を持ち、自我を有している可能性があると。

 アイリスに頼んでいた専用武器が不要になった説出ているかもしれん。

 それ以前にアル・アジフとは魔導書してグリモワールに並ぶ知名度を誇るネクロノミコンの原典、翻訳前の状態で翻訳による情報のロスが存在しないことから実質的な上位互換の魔導書であるんだ。


「あと、君のニャルとしての力は全てコレに詰め込まれているから無くしたりしないようにしてネ」

「はい?」

「父さんの革を使って作ったから性能は抜群なはずダヨ」


 無限に成長を続けるアザトースの一部を素材として作られた魔導書?無限に成長を続けるだけでもお腹いっぱいになる要素なのに、ソレがアザトースて……本当に頭がおかしくなりそうなんだけど。


「オマケでエイボンとナコトとルルイエとセラエノを入れといたよ」

「情報量で殺す気ですか?」


 エイボンがThe Book of Eibonでエイボンの書、ナコトがThe Pnakotic Manuscriptsでナコト写本、ルルイエがR'lyeh Textでルルイエ異本、セラエノがThe Celaeno Fragmentsでセラエノ断章……のはずだけども、仮にそうだとしたら……あ、吸収済み魔導書一覧が目次に入ってる。タイトルが想像通りの表記してますね。

 クトゥルフ神話における主要な魔術はこれで網羅されているに等しくて、この魔導書を持っていればクトゥルフ神話に属する魔術であれば望むものすべて使えるってこと?

 脳が理解を拒むバランスブレイカーアイテムなんですがソレ。


「ん?この格納中眷属とは?」

「その辺に転がっていたムンビちゃんとかを野放しにするわけにもいかないでしょ?だから眷属とか支配下にある存在に限定されるけど入れられるようにしてみましたー」

「……ちなみにだが、我が討伐した奴は序列でいうと何番目だったんだ?」

「13番目だネ」

「裏切り者というわけか」

「聞きたいであろう事の返答的には、上位の個体なだけあってリソースは豊富だったのとボクからのプレゼントでここまでの神器が出来上がっている状態なんだよネ」


 考えるのは止めよう。便利な道具が手に入ったとでもね……思っておこう。

なんだろう、こんな形で神になるなんて初期プロットにないぞ

SW2.0において超越者は神の末席に位置することを意味するからその形で神になるならなる予定だったんだ

Q.なんでニャルなんて主神級の神格得てるのサ

A.喧嘩ルートじゃなくて同盟ルートが選ばれた為

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