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仕事道具の購入

「他は来そうにない……か」

「ですね。では帰りやすか?」


 髭紳士(ナーヴァ)が指定した待ち合わせ場所で待機すること三時間、ナンパ以外の声かけが一切行われておらず、暇をもて余してジャグリングやパントマイムと言った大道芸で小銭を稼いでいた。しかし、それも今出来るネタが尽きて店じまいとなった。


「そうするか。確認だが、あの拠点に筆記具及び書き込める物はあるか?」

「海の悪魔って呼ばれてた奴から取れたというインクが入ったツボならあったと思いやすが、他はなかったはずですぜ」

「雑貨屋へ案内を」

「かしこまりやした姉御!」


 お布施によって得た小銭はあるからな。インクはあるらしいし、ペンの代用品になりそうな品と木の板でも確保できれば作業に移れそうだ。

 しかし、システムはどうするか……懸念事項だったダイス(サイコロ)はスキルで取り出せる仕様だったからな。


「姉御、着きましたぜ」

「中まで付いてきなさい」

「へい!」


 品揃えは想像より上、文明レベル的に言えば不便とまでは言わないが、苦労する部分は苦労するだろうといった所か?

 SW2.nやAR2E(ライトファンタジー)等のシステムの世界観で考えておくのが良さそうだ。

 白のチョークと黒炭を幾つか、ガラスペンを一つ、手触りからの推測だがパピルス紙を20枚程……素材として考えると組み合わせればフェルトペンの類いも作れそうではあるが、ガラスペンを諦めないと予算が足りそうにないな。


「店主、これで会計を頼む」

「……丁度だね。インクは買わなくていいのかい?」

「帰ればあるし、黒炭から作ることもできるからな。心配には及ばないさ」

「ならいい。インクも買わずに行って何も書けないじゃないかなんて理不尽なクレームはいらないからな」


 豪快な婆様だことで。この様子なら踏み込んだ話も聞けそうだな。


「画材の類いを増やす予定はあるか?」

「うちみたいな小規模な雑貨屋にそんな需要あると思うかね?金になりそうなら仕入れるが、なりそうにないなら仕入れない。それだけの話よ」

「また来させて貰うよ」

「ああ、日が昇ってる間はだいたい開いてるからいつでも来な。アンタなら歓迎さね」


 買った品はインベントリへ入れておく。

 さて、噴水広場は……こっちだな。


「姉御、袋に入らなくていいんですか?」

「一応言っとくが、街の探索中に連れてかれたんだからな?」

「行きたい場所があれば随時言ってください。案内しやすんで」


 ……コヤツ我専属の案内係に任命しておこうかな?まあ、お嬢様系のRPに落ち着きそうだし、執事モドキの従者枠を用意しておのもありか。

 雑貨屋の品から推察する物価からしてワンドリンクぐらいなら喫茶店で楽しめそうだが……良さげな店は見当たらないな。

 噴水広場へ行き、その後あの路地裏に向かって帰宅する流れとするか。

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