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物理の世界1

「っとと……都市部?」

「我が主、止まらずに前へお願いしま……」

「二人して止まんないで……へ?」


 うん、出てくる為のスペースは用意した。その上でだ……なんで見覚えあるようなコンクリートジャンルがあるんだ?いや、厳密には近未来系の世界観なんだろうが……ん?

 パタり?それが複数回背後から?


「は?え、大丈夫なのか!?」

『済まぬ、我輩を早く……』

「心得た!」


 しかし、何故我以外が倒れた?エピゾとフランセット殿という二つの警戒網を潜り抜けて我以外を行動不能にしたとなると……環境か?

 今の我は一応理不尽な生存能力を有している。

 シノビならば如何なる環境下においても活動できるべし……フレーバー系としてGMないしライターがシナリオに組み込む事のある一文だがコレで生かされている可能性が高いな。

 周囲に生命体は見当たらない……廃棄されているのか?自然との融合というテーマのソーラーパンクかと思っていたがポストアポカリプス説があるな。

 その割にはゲート周辺が手入れされているから生命体はいるだろうが。

 簡易ステータスを確認……あ?MPが項目から消えてHPのみになっている?


「おや、ようやくそのゲートが繋がる様になりましたか……しかし、ここがどういう世界なのか知らずに来たようですね」

「ええ、だから調査に来たのだけど……私以外倒れてしまってね」

「実は儂も魔力文明によって肉体の整備を頼みたかったのでな。ソレを使わせて貰いたい」


 謎に強いと思わせるオーラを発するロマンスグレーとでも言えばいいのか、鍛えられた肉体によって強調される凄み……例えるのならば第二部の主人公だった第三部の不動産王か?

 聞き取り調査しないとな。


「貴方の所属等を聞かせて貰えますね?」

「あい分かった。儂は統一世界(アトランティス)と呼ばれる世界の出身でな。この世界には調査の為に派遣されて来た」

「……後ろの彼ら彼女らが倒れてしまった理由は分かりますか?」

「この世界は物理世界(マテリアラル)と呼ばれる世界でな、魔力が一切存在しない純然たる物理現象のみが適応されるという理を持っている」

「ん?」

「基本的に生命が生きるには魔力が必要なのだが、此処には存在しないのだよ。だから対策も取らずに此処に来ると最悪死ぬ事となる」


 あ~~フランセット殿の天敵世界っぽいな。今は我のインベントリの中に居るが……戻るまで出せないな。


「……なぜ、貴方は平然と活動されているのですか?」

「元々魔力量や魔力に関する才能がからっきしでな。魔力を不要とする体に改造されてこの世界へ派遣されたのだよ」

「所属組織はどのような場所ですか?」

「アトランティス軍の斥候部隊だな」


 おうまい……とりあえず″双影″で倒れた組を向こうに連れ戻しとくか。


「確認ですが、何故此方に来たいのですか?」

「一部のパーツが魔力を吸収すると自動で修復される機構が組み込まれていてな。魔力のある世界に小一時間程でいいから滞在したいのだよ。そうではないパーツは技術者にメンテナンスを頼みたい」


 アイリスさん、出番です。我の手には負えないぞコレ。

物理世界編スタートです

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