三馬鹿&狂信者との接触
「……なぁ、もしかしてなんだが、アレってボスなのか?」
「いや、いくらあの人でもここまで趣味全開のキャラビルドはしないでしょ」
「髭のおじ様を探してスポンサーになってもらう事が先決なのよ」
…………あの三馬鹿、一回ぶん殴っておこうか。誰が金をだして此処に来れているのか、理解されていなさそうだからな。
「ずいぶんなご挨拶だなオマエラ」
「我が主、私がついていながらこのバカ達の愚行を止める事ができず申し訳ありません」
「クロエ、お前に関しては構わん。とりあえず、連絡が付くようにしてくれ」
「はい、我が主がお望みとあらばいつなんどきであろうと馳せ参じます」
……こっちはこっちで想いが重い。
死と隣り合わせだった環境から望まれた故に救いだしたが、ここまで狂信的な状態になるとは思わなんだ。
我が家に住み着き、そこから学業の合間に炊事洗濯掃除その他家事に分類されるだろう仕事をこなす存在と化した。
前日に伝えておけば大抵の食事は作って貰えるし、頼めば買い物も代行してくれる……生活費他お金は面倒みてるが……ダメ人間になりそうな感じがするから、堕ちないように気を付けなくてはな。
閑話休題
それで三馬鹿は驚きのあまりフリーズ状態か?それなら邪魔にならない場所まで運ぶ必要があるな。
自らが搭乗し操作する事を好むマシンオタクことアールグレイ、ニチアサ特撮のライダーの方を好むライダーオタクことキバーラル、メカメカしいモノなら全般的に嗜むメカオタクことメカニカルアイリスの三人組。
基本的に突撃隊長なアールグレイをキバーラルとアイリスの二人でサポートする形をとる事の多い、トリオである。
「な、なぁ、ボス……髭の兄貴って何処へ行ったんだ?」
「我が確保した拠点に行っている。ギルド等の組織形成用システムが解放されたらそこを拠点とする算段だ。そちらの今後の予定は?」
「俺らは俺らの趣味全開なビルドで楽しむつもりだ!」
「私は我が主の御心のままに行動するまでです」
ファンタジー世界でSF系を楽しむ奴らと……うん、こっちの世界でも我の側に控えさせないようにこの三馬鹿の御目付役を頼んでおいて正解だったか。
一回りも年の離れた奴が「心配なのでしたら私が監視致しましょうか?」と自主的に言い始める程度にはブレーキの無い連中だからな。
「ニャル様、お会いになられたメンバーはどなたがいるのですしょうか?」
「髭とお前らだけだ。アイリスはエンジニアとして動く気なら生産ギルドに登録行ってこい。残り三人は冒険者ギルドがオススメになるらしい」
「住民からの情報って奴か。アイリスとは分かれて、私らは冒険者ギルドに登録行くか」
「序盤は団体行動で活動すると約束しましたよね?なぜ離れようとしているのですか?」
微笑んでいるはずなのに背後に般若が見える……存在しないはずなのに。この威圧を出せるのがクロエという最年少という事に目を背けたくなるな。
アールグレイ:美青年
キバーラル:美女
メカニカルアイリス:幼女
クロエ:美少女
こいつ等顔面偏差値高いです
そのうえでハーレムに近い状態なのでアールグレイは嫉妬などから厄介なことに巻き込まれるでしょう