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『超越者』取材交渉『騎士王』前編

「あの城壁が王都カムロドゥノン……」


 門はあそこだな。商人らしき人達が入場待ちの列を作っている……勝手が分からんから後ろに並んでおくか。

 手荷物としてカメラと手帳と筆記具に名刺……それと紹介状だな。

 後、手土産になりそうな品は何かあったか?

 自社ブランドの菓子折り持たされてたな。でも王に対する手土産ではないなコレ。

 最新の引換券付きカタログ……ああ、うん。コレ手渡して向こうに選んで貰い、配達する方がいいな。

 ん?門から衛兵らしき人が1人こちらに向かって来ているな。捕縛されるならされるで抵抗せずに牢に入る気はあるが……


「すまないがお嬢さん、ここは荷馬車の待機列なんだ。徒歩で移動している人の待機列はこちらだから付いてきて貰えないだろうか?」

「分かりました。案内よろしくお願いします」

「ああ」


 秘技、疑似″女神の微笑み″

 効果は簡易魅力……別名プレイヤースキルもしくはリアルスキルとも言う。

 案内の衛兵は血行がよくなったのか顔が少し赤く染まっている……まあ、打算的な行動等もとれなきゃ危ない環境で過ごしていたからね。

 職務と優しさから行う行動に対してならこのくらいはどうとでも転がせる。


「お嬢さん、貴女は星渡りの民である休人ですか?」

「ええ、その通りですよ」

「でしたら少し事情聴取にお付き合いいただけないでしょうか?」

「かまいませんよ」


 一応今のファッションは某幻想の烏天狗な文屋の人里での取材スタイルを模した物だからファンタジー世界でも違和感は感じさせないはず。

 命、狙われたら逃げれる様にだけしておくか。

 無抵抗で殺される程お人好しではないのでな。

 待機列をスキップして案内されたのは外壁の衛兵詰所らしき場所の聴取室か?


「隊長、この方が休人だそうです」

「そうか、お前は通常業務に戻ってろ」

「は!」

「すまないが君には幾つか質問に答えて貰いたい。ああ、座ってリラックスしてくれて構わないよ」

「いえいえ。私も目的があってこの国に来た訳ですから」


 案内衛兵は目の前の人物を隊長と言った。

 門を守護する衛兵の隊長ともなると上の存在、貴族籍に居ることが多い。

 故に国王たる『騎士王』へ通じるコネを持っていてもおかしくはない。

 持っていないと言われたら観光雑誌用の取材と称して観光してから帰るだけだがな。


「休人とはどのような存在なのかを調べられそうなら調べておくよう上から言われているんだ。だから最初の質問は休人達の特徴等を本人の口から聞きたい」

「分かりました。これから語るは一般的な休人についてです。一部例外があることはご承知の上でお聞きください」

や、やべぇ……『騎士王』への質問の類いがいまだに思い付かない

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