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伝説の闘技大会15

「我が主、決勝が始まりますよ」

「そうか。今そちらに行こう」


 ゆっくりと体を起こし、観戦席に向かう。

 お?まだ唐揚げ残っていたのか。摘まませて貰おう。手持ち(インベントリ内)のドリンクにオレンジ味のジュースがあったよな?それも出して飲むか……休み過ぎて半分寝ぼけ始めていた脳がカー(車の)エンジンの如く燃焼を始め、シリンダーが如く思考が加速していく。


「ああ、起きたらやろうと思っていた事があったな。クロエ、ちょっとこっちに来い」

「我が主、何処へなりとも馳せ参じます!」


 ああ、うん。こんなクロエだからこそ飴を与えておかないと。

 与える飴も、与える方法も考えてある。

 飴が気に入って貰えるといいけど。


「しゃがんでくれ」

「はい!」

「ふふ……愛してるよクロエ」


 愛の言葉を囁きながらクロエの額にキスをする。

 クロエが我の元から離れるその時まで、我は()としてクロエを愛し続けよう。

 クロエが我に恩義を感じて居るように、人の温もりという得難い物を我は受け取っているからな。


「我が主、もしや酔われています?」

「アルコールなら取ってないぞ。コレはオレンジ味のジュースだからな」

「我が主が如何なるお姿になられたとしても、お側でお仕えさせて頂きます!」

「ああ、助かる。……やっぱり、世界で二番目にお前の事が好きだ」

「……え?ああ……はい。我が主の一番はシオン様ですからね。我が主のシスコン度合いは存じ上げていますから。それはそれとして自分は寝ぼけていないと思っているかもしれませんが、私の目から見れば寝ぼけてますよ」


 んえ?……は?あ……うん。そう……だな。

 我の今の行動を客観的に思い返すと、


「ああ、寝ぼけてたわ。試合は?」

「選手紹介という前口上が終わり、入場する場面です。戦いはこれから始まりますよ」

「そうか。それはよかった」


 試合観戦を楽しみとして休憩を終えたのだからな。


  ◆   □   ◆   □   ◆


「あの、アイリスさん……あの二人って普段からああなんですか?」

「うん。マスターって姉が二人いるんだけど、その姉の上の方と一緒に暮らしていた頃からなんだけどね。その姉の自己肯定感が低すぎてさ。いつ消えてしまうかも分からないから褒め称え親愛を伝える事で鎖としていた……って本人の口から聞いてる。寝ぼけているとその時の癖が顕在化するから一種の好感度チェックにも使われる……けど、アレで愛を囁かれてたのその姉とクロエしか私は知らないかな」

「それであの慈愛の笑み……もしかして猫さんって女たらしなんじゃ……」

「キョウカちゃんイイトコ気がつくね。うちの卓に女性メンバーが多い理由としてアレのたらし込みがあるから否定できない。卓メン女子の間で言われている手軽にイケメン成分を補充したいならって奴があるんだけどさ。告白文を用意して読み上げるようなボードゲームやらない?って誘い、その後全力でその告白をやって貰うことだからねぇ……」

「あ、なんか……開いてはいけない扉が開きそう」

「ゴメンけど、撮影に集中していて話聞いてなかったや」

前半部分は作者本人が寝ぼけた状態で書きました

クロエが一度驚いていますが、コレは以前似たような事を言われた際に三番目に好きだと言われていたので上がっていて喜びで軽いパニックを起こしていました

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