伝説の闘技大会4
「グレイの1回戦目の相手は……ロバか?」
「ロバですね」
「体格的にラバじゃない?」
そっちの説もあるな。
いや、ラバだとしても全身綺麗な甲冑の騎士が乗っている違和感が尋常じゃなく拭えない。
だって、あのラバ、鎧とかじゃなくて、カバンとか食糧を吊るしてるから……綺麗な王道ファンタジーに出てくる騎士が気ままな旅人が乗っていそうなラバに乗ってるの?
「我が主、あの対戦相手は普段フィールドにて屋台を構えて商売している料理人のようです」
「どこ情報?」
「掲示板で自ら予選突破できたのでよかったら食べに来てくれと宣伝してました」
アイリスが目を輝かせてる。コレは屋台見せて貰ってあわよくば改造したいと考えてるな。
まあ、髭の奴に交渉任せて屋台の提供したいと思ってるとそれとなく情報流させとくか。
メールはコレだな。内容は……適当にやってもいいか。相手髭だもの。
あ、返信来た。なるほど。
「二人とも、食事の希望はあるか?」
「マスター、チョコレートパフェある?」
「お前には聞いてない。って訳でクロエを含めたトリオに聞き直すが食事の希望はあるか?」
「我が主が望むものを所望致します」
「あの、クロエって何処でもこんな感じなんですか?」
「この前賭けの代金として身柄を売ったのだが、異を唱える事なく受け入れていて分かっていたが悲しくもなったな。まあ、支えてやってくれ。で、オーダーがなければこっちでデリバリー頼んどくぞ」
「チーズバーガーとポテトとコーラお願いします!」
「えっと、ポップコーンの塩とキャラメルをお願いします」
「はいよー」
キョウカにチーズバーガーセット、ドリンクコーラ……ん?
「キョウカ、コーラに氷は?」
「ナシでお願いします」
「カガリ、フレーバーはこっちで増やしといてもいいな?」
「大丈夫です」
よし、塩とキャラメル、チェダーチーズに蜂蜜、コーンポタージュ味を発注しておくか。
我とクロエの分……というか、ドリンクは全員コーラ氷ナシでいいな。確か作れたから試飲頼むと飲まされたし。
食事はオードブルで適当に我が好きそうな物を詰めて貰うとしよう。
クロエにはハンバーグステーキとだな。付け合わせはコーンポタージュと白の丸パンだな。
「あの、チョコレートパフェ……なんでもないです」
「パフェはメニューに無いからケーキとして注文しといてやる」
「さっすがマスター、ふとっゴフ」
「最近ちょっと体重増えてきてる事気にしてるんだよね……次、息の根止めるから」
「はひ」
最後にチョコレートケーキ……をホールで二つだな。
いわゆるデザート枠としてね。
次回、髭デリバリー




