伝説の闘技大会3
「グレイの奴殴りだけで予選突破したな」
「帰ってきたらオーバーホール確定の動きしやがって……グレイのバカ!」
「分からんでもない」
なにせ全力を出しているかと問われれば否となるのだから。
死してなお自我を保ち、道具となった今でも魔法が使える事は知ってるからな?
「アイリス、アイツはどのくらい力を貸してくれてるんだ?」
「ん?ああ、マスターが交渉したんだっけ?全面的に協力してくれてるよ。私に足りない魔力が絡む技術は指導して貰ってる最中だし。まあ、時間が足りそうに無かったからあの形に仕上げただけでまだ製作中だよ」
「それは本選が楽しみだな」
魔法使いとして最上位とすら思えたドラゴンという騎獣に未だに物理だけで戦わせてるのだからな。
アールグレイの格闘とドラゴンの魔法、こと二つの武器の片方しか明かされていない……というか、アレが許されるならパワードスーツ類許されるのでは?
「あの、アイリスさん。怪盗の七つ道具みたいなのって作れますか?」
「何を以て七つとするかの定義次第だけど多分作れるよ」
「現実にある道具で欲しい奴があるなら品番等をクロエ経由で送れ。そのうち暇潰しに再現してるだろうからな」
「グレイ君のアレが私にとって最優先事項だからその次でよかったらね。武器に関してはアレに搭載する為の開発の一環で用意してみるけど、何が使いたいとかないの?」
「ハルバードです!」
「蛇腹剣を使ってみたいです」
「あ……ごめん、名前名乗って?」
「キョウカです」
「カガリです」
「キョウカがハルバード、カガリが蛇腹剣……ハルバードはともかく蛇腹剣ってメンテナンスが難しそうだね」
一応空想上の武器に分類される奴だからな。
剣の刃を分解してワイヤーで繋ぐ……と言えば分かりやすいが、ワイヤーの伸縮機構の扱いに全体的な強度、問題点を考えるならいくらでも出てくるだろう。
「クロエにメイスを。それも先端が爆発させられるヘッドに換装可能なタイプで」
「ん~爆発ヘッドは使い捨てでいいよね?」
「ああ、じゃないと機構が面倒臭いし、強度の問題もでてくるだろ?」
「マスターってわりかし私ら三馬鹿と似た趣味してるよね」
「創作の鉄板ネタを捨てる理由なんぞないからな」
ニチアサと呼ばれる時間帯の作品は時々社会現象を引き起こす引き金となるからな。
その時事ネタを取り扱うだけである程度のシナリオ売り上げにも繋がるから捨てるに捨てきれない趣味になりつつある。
……正直な事を言うとキバーラルの代わりに自分が買い漁った玩具からオリジナルアイテムのヒントになることもあるからな。
「そう言えば我の武器発注してたと思うがどうなった?」
「え?優先順位で言うと下の方だから当分先じゃない?マスターって自力で呼び出せるだろうし」
否定できないのが辛い。
伝説の闘技大会編が終わったらニャルさんに配信をして貰う予定です
その時までに質問が来ていたら作中にて返答します




