表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
19/185

VS『賭博』

「クロエ、やりすぎだろ。あのパフォーマンスは流石に敵が出来そうだなぁ……」


 弱点を攻撃するって意味では理解できるが、眼球から脳を狙うはなかなかに言うは易く行うは難しだぞ。人の事言える立場ではないけど。

 COC卓中にダイスを振らず、ひたすらに宣言のみで立ち回ろうとする奴の行う描写説明から手法を学び、実行できるように鍛錬でも積んでるのか?


 閑話(どこのゴブリ)休題(ン殲滅者だよ)


「お客様、お楽しみいただけてますでしょうか?」

「うん。あの()があそこまでの大立ち回りをできると知れて楽しいよ。『超越者』の『賭博』オーナー」

「おや、ご存知でしたか」

「いや、今知った。『超越者』という『逸脱者』の枠組みも、『賭博』という称号もね」


 クロエの試合観戦中、ドレスに身を包んだ支配人らしき女性から声を掛けられた。

 怪しさしかないし、調べがいのある相手でもある。だから、秘密を"内偵"で抜き取った。全てではないけど、わかった事もある。

 だからこそ、やりたいと思えるギャンブルができた。

 勝ちに行けば敵対、負けは失うモノが大きい。だから引き分けこそがベスト。


「彼女は貴女の従者みたいですが、休人(プレイヤー)同士で主従関係が構築されるのですか?」

「されるとも。元居た世界、休人(プレイヤー)が帰る世界でも似たような関係性を持っていますからね」

「どのようにすればあそこまで休人(プレイヤー)が忠実なる従者になるのやら……」

「宗教に置き換えて例えるとわかりやすいですよ」

「というと?」

「彼女にとって、私は崇め奉る唯一の神。そして私から与えられる言葉は全て実現しなければならない神託そのもの。そう考えるとわかりやすい構図でしょ?」


 クロエの自室には我を崇める祭壇があるし、コレもあながち嘘じゃないんだよな。押入れの中に格納してもらってるから、用があって入っても見なくて済むようにはしてる。

 精神衛生上健康によくない。


「『賭博』オーナー、一つ賭けをしませんか?」

「賭け……ですか」

「その前に一つ握手を……はい、ありがとうございます。(模倣(トレース))オン。私はこのように他者の姿を模す事ができる存在です。ですが、ソレを直接見せることは一度もしていない」

「どちらが本物であるか、自身の主を見極められるかどうかの掛けという事ですね?」

「ええ、私が負けたらあの()を貴女に差し上げます」

「こちらに掛けて欲しいモノでもあるの?」

「裏VIPで一人知人が囚われていると聞きまして。ソイツの身柄を引き渡して欲しいのですよ」

「なるほど……構いませんよ」

「最後に、引き分け時にはクロエをこちらの時間で一週間分カジノに奉仕させます。ですので、裏VIPへの入場権を頂ければと」

「この掛けに引き分けは存在しないのでは?」

「しますよ。私も偽者になればいいのですから」

「は?」

「今こうして貴女と語っている私は既に偽者(分身)ですからね。本体はスロット楽しんでますよ」


 目押し台が減って稼ぎが悪くなってきたとは思う。でも、能力生かすならスロット一択だからな。


「いいでしょう。その賭け、乗りますよ」

「ありがとうございます。試合も終わったみたいですね」


 クロエ、期待に応えてくれよ。





…………ぶっちゃけ、本家の『賭博』は乗らないかもしれないギャンブルですね(内容変更するように言われたら捻り出して変更します)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ