遊戯世界復興 14
遊戯世界 特殊闘技場
「はい、ちゅどーんっと」
「お疲れ様。これなんのデータ取りだっけ?俺の記憶が正しければ防衛用のユニットを用意する為のデータ取りだよな?なぜあそこまで魅せる戦闘をしているんだ?」
「色々と手を伸ばしてメンタル休まったからね。復帰祝いと言う奴だ。推しの動いてる姿を見て自給自足できる貴様とは格が違うのだよ格が」
「……では聞くが、先ほど俺を巻き込んで超次元なサッカーをやった理由は?」
「人という生命体は不可能な事に憧れを抱く。向こうの主要なスポーツのルールは実演を交えて登録済みだ。その上で語ろう、ファンタジー世界の超次元スポーツを出来る様にしといたらサッカー以外のスポーツファンも流れて来ないカナーってね」
化身、なんか出せたし。アームドまで素で可能だったからな。他の奴が可能かどうかは知らん。
それっぽいイメージを顕現させ、ソレを鎧として纏うだけ……戦闘システムとして組むことはまだ完成していないが、獣化もできちゃったからなぁ。
元ネタからして戦闘自体は可能だろうし、サッカーバカならイレブンぐらいすぐに集めるだろう。
練習相手のチーム用に専用のドールをあてがうとするか。他のスポーツもNPC戦として最低1チームは用意しておくべきか……だとしても人数が足りなくなりそうなのと、アンデッドとしての容姿問題が避けられぬ問題か。
「……マスター、貴様、さてはドが付くアホだな?ここはギャンブルをする為の世界だぞ?健全なスポーツなんぞやってどうするというのだ」
「『巌窟王』は忘れているかもだが、決闘もまたギャンブルの手法の一つ。その決闘の手順と法則が少々複雑化しただけに過ぎんよ。野球なんてもろだぞ。居酒屋のテレビ中継見て見ろ、どっちが勝つかで酒とツマミを掛けるおっさんどもで溢れかえっているからな」
「……あの、ほんきでコメントしづらい返し辞めてもろて。この前姫がソレで財布空にしてきたからうん」
「……ゴメン、でも一言言わせて。何やってんだよテメェの妹は!?」
「後日談でもなんでも無いが、その日代わりによくわからない土地の権利書巻き上げてきたのよあの娘。なんか厄が憑き過ぎてるらしくてミオンに投げてたけど」
「……ソレ多分我の指示で動いてた奴だわ。孫の学費の為に土地売りたいが、曰くが憑き過ぎて不動産会社から買い取り拒否されてた土地の件だな」
「ナニソレ初耳なんですけど」
「秘匿させた仕事の一つだからな。裏メニューにもない不明なチップが時々会計に入ってると思うが、アレは大概我が斡旋した裏の仕事だ」
「ちょ、真面目にリアルで会いましょうクソ猫。うちのかわいい妹まで誑かしやがってぇ!」
「フハハハハ!!いや、あの、巻き込まれてんの基本的にこっちなんだが?アイツから話が回ってきて解決策提案したらその通りに動かれて巻き込まれ続けてるだけなんだが?アヤツじゃじゃ馬ぶりが年々増してるぞここ数年の話だが」
「仕事斡旋したなら私にも報告して。じゃないと帳簿が噛み合わなくなるから」
「はいよー」
にしてもなんで法の抜け穴を考えさせられなきゃならんのだ。こっちの専門は豚箱に入れる方だってのに……真逆の事をさせるなよ、我が友よ。
さて、ここから先の√を決めるダイスを振らねば




