遊戯世界復興 8
「さて、本格的な打ち合わせをしようか」
『はい まずはこの本格的な食糧供給計画について具体的な部分を説明お願いします』
「その前に一つ、前提となる事を語るぞ。ギャンブルオンリーで運営したらまた潰れる。だから単純な遊びを混ぜる事にする。これに異論はあるか?」
『ないです』
なら大丈夫だな。単純に遊戯と言っても子供のやるおままごとから賭場でのギャンブルまで幅広い。だから子供のおままごと側の遊びを増やす事でこの星に足りていないバランスを取らせる。
「端的に言えば休人の居た世界にはパーティーゲームと呼ばれるジャンルの遊戯がある。そのパーティーゲームでありそうな感じに仕上げて休人に違和感を持たせないようにする。すると観光や遊びに来た原住民達も別の世界だしそんなものかと納得する土壌が出来上がる……そんな計画だ。手始めに追加する区画に関してはだが」
『なるほろ?』
「理解出来てるか?」
『星の運営に直接関わらない部分、生命体の感情や生きる為に必要な物なんかは分からない部分が多いのサ』
「……提案した側からすべて承認される理由はソレか?」
『復興が完了したらこの星は君の支配下になる 手を抜く訳がない 計画が整っているなら認めていいよね』
「星として組んだシステムを反映する前に維持リソースがどの位必要で生成されるリソースで賄えるか確認しつつやるぞ」
『あいあいさー』
モニターに映る文字と会話しているのに喜怒哀楽の表情が見えてくるのはなんだ?感情が分からないといいつつ、学習を進めているのか?ちょうど上にサンプルもあるからな。
話を戻すが、まず用意するのは農園区画。
何をさせるかというと作物の収穫作業。
競う為のスコア算出方法は作物によるが基本的には制限時間内での収穫数。そこから収穫方法や収穫の際に付いたキズなどによる評価を付け加える。
インスタンスダンジョン形式にしてゲーム終了後にリセットをすれば管理は楽になる。
収穫した作物の一割を報酬として現物支給する様にすれば住民が餓える事はないだろう……正常な状態であれば。
一つの作物につき一日一度のみプレイ可能で、その作物の種類を多く用意すれば不器用な奴でも腹が満たされる分の食料を確保でき、不要なリソースの流出防止に繋がるはずだ。
複数回プレイしたい奴は遊戯世界内限定の特殊通貨を使用して回数制限の解除をさせるとしよう。
余裕ができたなら苗植え等の収穫以外の農作業が有償で出来るようにしてもいいかもな。




