バトルロイヤル その25
「サーヴァント諸君、この地を撤退し村に帰ります」
「ネクロマンサー様、この地を深く気に入られておられたのでは?」
「信頼できる情報筋からの情報によると本格的にヤバい事になる。その為安全地帯に撤退します。アルアジフのページを切り取って作ったこのメモを捕虜とした女性達に渡し開放するように。村へ行くといいと告げた上でだ」
アズルの旦那が暴れるらしい。あのアズルを射止めた奴が暴れる。安全地帯でもぶっちゃけ心許ないんだぞ?悪い意味での信頼がそうさせる。
アレのぶっとび具合はアズルに届きうるって事だからな。
螺子の外れた連中の相手は総じて面倒くさいので撤退に限る。
「ネクロマンサー様のお力で作られた異空間内のアイテムはどうなされるおつもりでしょうか?」
「……ここにアクシオンゲートがある。コレは空間の収納に特化させたアクシオンゲートだ。この墓地とあの異空間を纏めて格納できないか試す。捕虜を開放したらアルアジフ内へ戻り待機していろ。我は他にやれることがないかいろいろと試してみるからさっさと行動してくれ」
「「「承知いたしました」」」
返事だけは頼もしい。理性が仕事してくれてるうちは頼りになるんだよなサーヴァント。仕事しなくなったら暴走し始めるし……制御役が欲しいところだな。
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「同一因子による能力干渉……双方合意の上で実行……掌握成功。続いて格納を開始……完了、収容容量が限界を迎えました。スペアを複数配置、墓地の格納を試行します……失敗しました。アクシオンゲート間のネットワークを構築……成功しました。再度墓地の格納を実行……失敗しました。空間干渉系能力の出力を最大値に変更……完了しました。続けて再度の墓地の格納を試みます……失敗しました。ログを確認……完了しました。今回の実験は終了し、撤退行動を開始します」




