バトルロイヤル その21
『ふむ?貴様らは後に回してやろう』
「え?」
第二陣の挑戦者がこの広間に到着しそうだからな。
アズルは零陣の例外とする。だって戦っていないんだもの。
「お、ボス発見!整地がてらに一発かましたらぁ!」
「待て!」
「敵の指示なんぞ聞くかよ!」
うっわぁ……ショウの警告を無視して墓を巻き込むように爆裂系魔法攻撃して来やがったな。
破損状態を直すより障壁などで防御させておいた方が楽なので時空間及び重力操作でマイクロブラックホールを複数形成。吸引力の変わらない掃除機モドキで爆炎と爆風を吸収し、無力化。
万が一に備えて展開していた"結界術"による防御結界は不要だったか。まあ備えないよりかはマシだな。
「は?なんで何も変わってねぇんだよ!?」
『汝らは語るに落ちた。では死ねい!』
「ちょ、ま」
大鎌で首を刎ねて、石突にて心臓を貫く。致命傷に致命傷を重ねる事により、基本的に死ぬことのない遊戯領域内でも死亡が確定する。逸脱者連中は確定しないかもだけど。
新規の十名に纏めてコレをやるのは流石に隙を晒し過ぎたが……ショウのパーティーは一切攻撃してこなかったんだよな。人が出来てる。
範囲攻撃は避けていたが、墓に攻撃が当たることを危惧して避けていたのか?出方をうかがう意味を兼ねて仕切り直し後の先手は譲るか。
「あの、作戦タイムってアリですか?」
『回復薬の使用は認めんが、語らい装備を整えるだけなら許そう』
そっかー。ちょっと暇になったし、倒した後放置してる子が巻き込まれないように棺桶に入れて保護しとくかー。
触れたら何言われるか分からんし、重力操作で……いや、本当に異能ヤバいな。ドール達の休憩空間の用意で使っていたが、やれることが多い。
ここまで便利なら〔シノビノカミ〕と〔デュアルクロス3rd〕の二つを今後はメインに使っておくか?異能によって脳の処理能力を向上させられるから制御可能な速度の上限を上げられるしな。
実験時にも思ったが、万が一を考えると平常時はどちらか片方を経験を積ませて成長させる為の枠に割いた方が良さそうだな。
現状維持と結論はだしておこう。
「話は纏まりました。今の自分達ではあなたに勝てそうもない。だから最後に一撃だけ、周りの被害を気にせず全力で攻撃をさせてください」
『ふむ。よかろう』
「ところで、そちらは何をしているのですか?」
『攻撃に巻き込み仲間の死はそちらとて望むことではないだろう?我が加護により保護されし棺に匿う事としたまでよ』
「ありがとうございます」
逃げるというのであれば竜の依頼な勇者スタイルで持って行かせるつもりだったが、これもまた経験よな。
実はニャルラトパワー(神としてのアレコレ)はアルアジフに集約されてるので猫流は使っていなかったりする
それよりも短時間とはいえ時間の遡行が可能な力が混ざっている異能や忍法がヤバい
理屈さえ通り、能力の出力が足りているなら可能だろって話になるんでアイツら……フレイバ―テキストってある意味で怖いし強い




