バトルロイヤル その12
「やぁ、相乗りさせて貰うよ」
「「『いつ乗った?」」』
「たった今、走って飛び乗った」
助走の意味を込めて残像が残る程度の速度で安全地帯から出て来たが……アイツら方角が解ってるならあとは追いかけるだけとこっちに向かってきてるな。
そこまでして狩られたいのなら仕方ない。ドラグナイトのシステムは……干渉して操縦権乗っ取れるな、よしやるか。
「グレイ、コレしばし借りるぞ」
「え、ちょっと待てよボス?」
『グレイよ、機体の一部が操作を受け付けなくなったぞ!』
「……猫さんもしかして処理能力を向上させてサイボーグにでもなりました?」
「よくわかったな姫」
「しっかし、手癖になるレベルで愛してる組み合わせだけじゃなくて他のも育ててたんですか?」
「ティンダロス達とのエンドレス組手の時にな、戦闘経験として色々と入ってきたからこまめに切り替えてだいたいの状況には対応できるように仕上げてある。こんどお前も行くか?」
「お断りしまーす」
純然たる身体能力の〔シノビノカミ〕、触媒不足で使っていない物もあるが魔法と一般技術の〔ブレイド・ワールド2.0/2.5〕、異能による特異性を持つ〔デュアルクロス3rd〕、この三つを中心にいくつかキャラシは育てておいた。
一応神の名を背負っている以上は敗北は避けておくべきだからな。手札は多ければ多い程使いこなせるのであればいいとされる。
「グレイ、ガトリングの弾薬は積んでるか?」
「あ~ソレ相棒が魔力弾を発射する為の銃身だからこっちで操作しとこうか?」
「照準はあわせとくから発射だけ頼む」
「狩りの対象は?」
「ストーカーだな。見覚えのある顔も居るからミオン絡みで昔豚箱に送り込んだ奴も混ざってそうだ」
「猫さん、リアバレしてたんですか?」
「まさか。知ってる奴からすればミオンが分かりやすすぎるだけだ。んで、ミオンとの関係性を知ってる奴からすればあの人がアイツかと繋がりやすいって話だな」
二人で街を歩いていて恋人と勘違いされて殺されかける事はや23回、姉様と一緒にいる時に死にかけた回数と比べたら些事ではあるが最低でも23人は豚箱送りにしてるって事になる。
まあ、気にせずに潰すか。向こうじゃ誓って殺しはやってないが轢くのは慣れてるからな。
車で体当たりは攻撃手段
とくに米国車であればね
日本車は柔らかいのよ
あっちは硬いらしい
ゾンビパニックで車を選ぶなら外国車がいいと思っている作者でした




