クランの行動指針
「K.O.winner クロエ!」
「手に汗握る戦いでしたね。解説のニャル会長、何が決め手だったのでしょうか?」
「そうですねぇ……クロエ選手のビルドが殴りアコ構成と言うのもありますが……私の理不尽に悪く言った場合、ぶちギレて明鏡止水の境地に立ちます。某奇妙な冒険の第四部主人公の髪型のアレと似たようなものと思ってください。動きのキレが普段より増していくので仕込みを行った師匠連中ぐらいしか捌ける相手を私も知りません。私が命じれば止まるでしょうけども」
今日初めて知ったが、クロエは後衛でのサポートを得意とする神官系の職業を選択していた。
三馬鹿の監視から外れるとソロで活動するべく前衛として攻撃出来るようになっていた。護身用として合気道習ってるとは聞いていたが、投げた後追撃を行っている辺り、合気柔術のほうか?
我からしたらどっちでも構わないが、的確に人体の急所になる箇所に攻撃を入れてたな。特に下半身……髭を含めて観戦者が顔真っ青にしてるぞ。
「我が主に対し、不敬です。ナーヴァさん、人事権限は私にもありましたよね?」
「え、ええ。組として役職を述べるなら若頭、次期トップなのですから」
「この二人、階級を一つ下げます。人事はマイナス評価にしておいてください」
「ナーヴァさん、なんなんすかこのガキどもは!」
「いきなり現れて意味不明な事を言うバカどもじゃないですか!」
「「なぜ言うことを聞いてるんですか!!」」
ソレさっき語られてなかった?組として一番上のトップとその子供だぞ?髭は形式上組長だが、実際の所は舎弟頭とかその辺りだぞ?
我が直接制裁的な事を行っていたら降格も無かっただろうに。
「この方々はこの組織におけるNo.1とその右腕ですので。私がクランマスターだとお想いの方もいらっしゃると思いますが、クランマスターはこちらのニャル会長でございます」
「初の顔合わせ連中が大半だな。千の貌を持つ〔猫紫苑卓〕の支配者だ、よろしく頼む」
「!?あ、あの、サインください!!」
「休人か?髭の店に預けとくから暇があれば受け取りに行け」
「家宝にします!!」
リプレイかシナリオのファンか?髭の店ってうちの卓の公式ショップ化してるからな。
閑話休題
「さて、落ち着いたところで今後の方針だったな」
「はい、その通りでございます」
「ししょー、私本格的に山籠りしてきていいですか~?」
「まずエピゾ、許す。ただし、ギルドを挙げてのイベントの時なんかは戻ってきてもらうかもだけどな」
「分かりました~。おいとまさせていただきますね~」
離席からの旅立ち……記憶が確かならリアルで山籠り中だったと思うのだが……自然環境が好きなのだな。うん。
「ナーヴァ、闘技大会の回復反転部門に方舟のNo.3が出るかどうかを確認しろ。出るようなら我の裁量で動かせる金、全額を一点掛けする」
「やはりそうでしたか……」
「もしかして実行済みか?」
「ええ、私と会長の裁量で動かせる物は掛けの対象として準備してあります。ただし、商会としての運営に影響が出ない様にはしております」
「そうか。なら現地民の作家の数を増やせる様に動け。ついでにダイスの生産についても考えとけ」
「ダイスの生産は既に進行形で行っております。機械関係の進捗はあまり乏しいのですが、三馬鹿が生産世界で情報を集めているそうです」
「ほう?まあ、いい。我の方でも調べておこう。各世界に新聞記者を派遣出来るようにやれる事を着実に増やせ。特に生産技術は重要だ。担い手の技量なんざ後から付いてくる。だが、装備がダメならそこまでなんだ。技量で負けるのは仕方ない事だ。だが、装備で負かされるのは悔しいとは思わないか?うちは情報系生産ギルドだ。やれる事を全力で磨け」
言いたい事は伝えたし、当分変更が必要なさそうな方針も示した。
旅に出るか。
クロエの師匠は既に作中登場済みです(ニャルではない)




