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貢献イベント8

「で、ケットシーの集落で無理をして反動でくだってるのかよ」

「いえーす」

「こっちも相棒が整備行ってるから暇なんよ」

「さいですか」


 うん、甘いもの食べて溶けてるだけの時間を過ごすのも時には有意義だな。

 今はただ、微睡みに包まれていたい。


「グレイ、そのベルトまさかとは思うがアレか?」

「アイリスに持たされた変身ベルトだな」

「我の分は?」

「オーダーの関係で最後だとよ」

「やはりか」


 そこに行き着くのか。我がアイリスにEHOで発注したアイテムの納品後回しにされ過ぎ問題。それでいいとは言ったが、納品されずに待たされ続ける事をいつまで続ければいいのだ?


「た、大変です!あ、失礼します!」

「ん?受付の新人ちゃんだよな?」

「はい。あ、えっと緊急の報告なのですがモンスターが大群でこちらに向けて進行していると複数の報告が入りました!それでレイドを組みたいので指揮をとって欲しいとの要請が休人達から上がっています」

「……グレイ、アイリスの所へ行け」

「分かってる。ボスからの指示だと言えば使える状態にはしてくれるさ」

「え?え?」


 貢献イベントの日程的にそろそろ何か起こるとは思っていたが、襲撃イベントだったか。

 アールグレイとフランセット殿に前線を張ってもらい、他の奴らで残存兵を掃討の形で進めるか?いや、相手の戦力も不明なのにこの策はダメだな。


「そう言えば一つ聞きたい事があったな」

「え?アールグレイさん行っちゃいましたよ?呼んできましょうか?」

「いや、お前らのパーティーに対してだ」

「へ?」

「この貢献イベントが終わった後はどうするつもりだ?」

「ええっと?どういう意味ですか?」

「パーティーでクランを作るもよし、うちの傘下のクランに属するもよし、フリーであり続けるもよしだ」

「あ、えっと……相談してきます!」

「イベント終了時までに決めとけ。クランを作るなら今回の仕事のボーナスとして作成に必要な代金をうちで請け負うから」

「はい!」


 ショゴス達に「よき同僚、面倒を見てあげられるなら見てあげたい」と言わしめる程度には愛着がわいているようだからな。

 それに、他にやりたがる奴が居なかった仕事を引き受けてくれていた礼でもある。

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