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余命10行

作者: にこはぴ

4月12日、春の緩和ケア病棟。


人間としてふさわしくない人生が終わる。


退屈な病院生活も終わり、よっぽど気楽なところへ行ける。


悔しさはあまり残っていないが、だからといい楽しめたわけでもない。


なぜか胸にモヤモヤした感情だけが残る。


言い表すと、恋をしたような気分だ。


数年前から気にかけていた同級生の田中にでも告白でもするか。


来た。花束を抱えている。百合や勿忘草が顔を出す。


でも、告白の言葉が喉をつかえて出てこない。


好きな人に想いを伝えられずに死ぬのだけは嫌d

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