表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

169/178

死の行方 二


「ああ、そういうこと」


 すん、とフレイヤの表情が変わった。

 さっきまでの恐怖や嫌悪に歪んでいた様子からの突然の変貌に、彼女がおれたちの狙いに気づいたこともわかった。


 目の前のゾンビの軍勢の正体に気付いたのである。


 実は、この世界にもゾンビは滅多にいない。

 そりゃそうだ、死んだ奴が生き返るとかどんな世界でも本来ありえちゃいけないことだ。それでもそういう存在が目の前にいるし、この世界の本にも書かれていた。昔村にやってきた大和の人間も知っていたから、それなりに認知された存在なのである。

 ただ、いずれの場合も、


「余所者が来てるってわけ。なら、ここに来たのは正解ね」


 迷宮の怪物、という名称が付いていた。

 余所者、とフレイヤは言った。つまり、彼らはフレイヤの迷宮にいるやつじゃない。

 他の迷宮から飛び出したモンスター。

 それが魔王軍と呼ばれ、おれの村を襲ってきたのである。


「こいつらはどうして死なんのだ?」


「わからないわ。ただ、迷宮からの支援もないようですし、原理はわからないけれど周囲から生命力みたいなものを吸い取っているのかも。…うん、間違いない。この迷宮からも魔力を吸い取ってる」


「周囲からって、そんなことできるのか?」


「実際にやってるんだから出来るんでしょ。私も初めて見たけれど」


「もはや生物とは呼べないのかもしれませんね。見た目は人間ですが、中身はスライムかなにかと思った方がいいのかも」


「そうですね。その表現が一番近いと思います」


 伊藤咲奈の辛辣なコメントにフレイヤは同意した。

 どうでもいいが、なぜかフレイヤは伊藤咲奈に対しては敬語なのだ。しかも、おれや長老への態度が違う。

 ただ、親しい間柄なのかといえばそうでもないようなので不思議な距離感がある。それが会話の中で気になって、何度か聞いてみようとも思ったのだがどうにもタイミングがない。今回もそんなことで話を区切る気にもならず、結局、またの機会にすることにした。

 それより聞かなければならないことがあった。


「でも、迷宮のモンスターならどうして魔王の軍勢なんて言われてんだ? 魔王軍がそういうモンスターを使役できるってことか?」


「さて? その点に関しては不明ですが、彼らの姿を見ておかしいことに気づきませんか?」


「兵士の姿をしてることか?」


「そうです。彼らは《《紛れもなく魔王の軍勢だった》》」



「おそらく、何かの戦闘で《《敗北した後に変質した》》と思われます。それが作為的なものなのか、それとも偶発的なものなのか。その原因を調べなければとんでもないことになると思いませんか?」


【ペコからのお願いです】


・面白い!

・続きが読みたい!

・更新応援してる!


と、少しでも思ってくださった方は、


【広告下の☆☆☆☆☆をタップして★★★★★にしていただけると嬉しいです!】


皆様の応援が原動力になります!

何卒よろしくお願いします!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ