大切なあの人を亡くすまで1
初めての小説です。
こちらはノンフィクションです。
結婚して3年目の夏。
そう、それは突然だった。
仕事道具を買いに行ったあの人から、胸が痛いから今すぐお店に来て欲しい、と電話があった。
自宅からそう遠くないお店に着いて、電話をかけてもでない。
トイレにいるのかと思ってトイレから出てきた人に、中に倒れてる人がいないか聞いて確認してもらったがいない。
ただ、お店に入る前に何人かの店員さんが外に出てソワソワしていた。
その店は大きいホームセンターだったので、あの人を見つけるには少し難しそうだった。
その時、かけていた電話が繋がった。
電話を出ると、倒れてる人がいて救急車を呼んだ、奥様ですか?と聞かれた。
場所を聞いて、すぐに向かう。
そこには倒れたあの人と介抱してる人、店員さんが慌ただしく声をかけている。
駆けつけた私は状況を聞いたが何が起きたのか全く分からなかった。
ただ言えるのは、まだ意識があって苦しくても受け答えが出来たこと。
そのあとすぐ、救急車が来てあの人を乗せて病院に向かった。
病院についたが、処置をする為に別れた。
何が起きたか分からない。
今日は夏祭りで夜に知り合いと一緒に出かける予定だったのに。
すぐにあの人の側近に電話をかけた。
とりあえず病院の近くにいてほしい、と。
だって本当に何が起きたのか分からなかったから。
そして15分後、衝撃の事実が判明する。
今すぐ手術が必要で、この病院では手術ができない。
だからこれから手術ができる病院に連絡して、受け入れが可能かどうか確認します、と。
私は泣き崩れた。
だって意識があって少し辛そうだけど話が出来た。
だから、そんなにたいしたことではないのかな、と勝手に思っていたのに。
病名は大動脈解離。
私には馴染みのない言葉だった。
幸い、すぐに病院が見つかりすぐにまた救急車で向かうことに。
あの人のお姉さんに連絡して受け入れてもらう病院を伝えた。
病院の外で待ってたあの人の側近が、受け入れ先の病院に送ってくれることになった。
大丈夫、大丈夫と声をかけてもらったが、手術をする、ということに囚われて実はあまり覚えていない。
新しい病院について、また検査が始まった。
そして、検査の結果が出るまでの少しの間、話が出来た。
手術が出来なかった病院でモルヒネを打ってもらい、痛みがだいぶやわらいでいたようだった。
でもしたことといえば、電話を持ってあの人の耳に付けただけ。
そして、仕事の指示をしてるのを聞いていただけ。
これから手術かもしれないのに、と少し憤慨したのを覚えてる。
でも結果的には、ICUに入って経過観察、という事になったようだった。
すぐに手術しない、ということでとても安心した。
入院手続きをしてあの人とは別れた。
そして3日後、ICUから出て一般病棟に移り、リハビリを始めることになった。
そう、とりあえず危ない山は越えたみたいだった。
回復も順調だった。
2週間たって、退院することが出来た。
入院費はとてもとても高かったけど、命あれば、と思って受け入れた。
仕事が大好きだったからなのか。
やっぱり動いてないと不安だったからなのか。
私がもっともっとあの人を気にかけていれば。
その時が刻々と迫ってきていたのに、気づけなかった。
あの時こうしていれば、ああしていれば。
後悔が後を絶たない。
大好きだったから、だから一緒にいたかったのに。
強いひとだったから、だから信じていたのに。
神様は残酷だ。
大切な人を亡くすまで、あと半年。
拙い文章だったと思いますが、お読み頂きありがとうございました。




