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鬼人の旅路 これは君を探す物語  作者: 直江真
第ニ章 王都エウロアエ 神が堕ちた日編
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第29話 レティシア父、現る!

 俺は昨日、この間、助けた狼獣人の少女レティシアと旅に出るまでだが、パーティーを組んだ。


 その彼女と約束したお昼頃、俺はギルドで良い依頼が無いか探していた。


「うーん、昨日みたいに良さそうな依頼は無いか…今日は王都内でやれる荷物運びが1番無難そうだ。今、討伐系で目ぼしいのは全部取られてるしな」


 これにしようと決め、依頼書を剥がす。後は早くレティシアが来る事を祈るだけだ。


 ふーっと息を吐く。掲示板から離れようとした時、肩を叩かれた。


「ん?ようやく来たか。レティシ……」


「やぁ、僕の名前はタイラって言うんだ。君、昨日僕の可愛いレティちゃんにちょっかい出していたでしょ。駄目だよ、いくらレティちゃんが可愛いからって。僕はそんなの許さないし、許されるわけがないんだ」


 肩を叩かれた方へ振り返ってみたら、目の前に見た事ない男性の顔があった。


 今にも目と目がくっつきそうな距離、何やら捲し立ててくるがあまりの早口に理解が追いついていけない。


(え、誰!?怖っ、怖ッ!!?)


「いや、怖いわ!いきなり何なんだアンタは…!!」


 慌てて距離を取る。と言ってもすぐ後ろに壁があるから逃げられない。


 タイラと名乗った男性はゆらりと身体を揺らして此方を見つめてくる。めちゃくちゃ睨まれているがこんな中年親父、俺は知らない。


 良く見てみると頬はげっそりしていて顔色も悪い。頭の上にピンと立っている耳を見る限り獣人だろう。


 誰かに似ている。まさか、この人、レティシアの親父さんか?


「僕のレティちゃんを誑かしやがって。許せない、許せない、許せない」 


「ひぇえ……」


 やめろ、来るんじゃない。こっちに来るな!!


 まるでどこかの映画で見たことがあるゾンビみたいに両手を前に突き出して此方に一歩、また一歩と俺に迫る。


「僕の、僕のレティちゃんぉおおお!…がふっ!」


 此方に向かって来た男性はいきなり吐血して俺の方へと倒れてくる。俺は慌てて倒れてくる男性の脇に手を添えて支えた。


「一体、何だったんだ…ていうか、これどうすれば良いんだよ…?」


 よく見れば、意識を失っている。こんな所にいたら他の人の迷惑になりそうだ。人目も気になるし、取り敢えず移動しよう。


 後日、冒険者ギルドの掲示板の前で熱い告白をして抱き合っている男達がいたという噂がギルド内に流れた。


 ◆


 いつまでも掲示板の前へいる訳にもいかないので男性をソファーに寝かせて待つこと5分。ようやく男性は目を覚ました。


「けほっ、けほっ。…ここは?」


「よう、ようやく目が覚めたな」


「き、君はレティちゃんに取り憑く悪い虫!君が僕を運んでくれたのか…?」


 いきなり目が覚めたと思ったら酷い言われようだ。険しい顔で俺を見つめてくる男性に聞く。


「俺がここへアンタを運んだんだ。さっきからレティちゃんってレティシアの事か?」


「そうだ!僕のレティちゃんを呼び捨てにするんじゃない!」


「タイラさんって言ったか?アンタは一体、レティシアのなんなんだ?」


 返答によっては此方も考えなければいけない。もしかしたら、同じ狼獣人でもストーカーかも知れないからな。


 まあ、親父さんだとは思うけど念の為だ。


「僕はレティちゃんの……」


「お父さん!どうしてここにいるんですか…!」


 タイラが話そうとした時、丁度ギルドへ来たレティシアが驚きの声を上げた。


「じゃあ、アンタはレティシアの父親なのか!?」


 耳と尻尾をピンと立てるレティシア、逆に耳と尻尾が垂れるタイラ、そしてやっぱりと驚きを隠せない俺となかなかカオスな光景だった。



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