LOST METAシリーズ「LOST METAVERSE≪失堕の箱庭≫」登場キャラクター(魔導都市篇)
■中核魔導都市をはじめとする都市機能を司る主要キャラクター
人造人間
事務処理をテキパキとこなすデキるビジネスウーマン風の出で立ちの女性型の人造人間。ダークグレー地にピンストライプのパンツスーツに身を包む。相棒の人造兵に対して、外形的には極めて「ヒューマン」だが、人造兵同様に純粋な魔導の賜物というわけではなく、物質文明由来のオーバーテクノロジーの産物でもある。
プロポーションから外見的には間違いなくいい女なのだが、ビジネスライクにことを運ぶからか、所作には色気がない。外見の性別と主任務が異なるだけで基本性能は人造兵と遜色がなく、戦闘能力もゴーレムに引けを取らない。その一方で、言葉を発しない人造兵とは異なり口数は多く、やや饒舌であり主人公を畳み掛ける。荘園領主たちは、商売柄、中核魔導都市の運営に支障をきたすほどの迷惑をかけることもあるため、基本的に彼女たちに頭が上がらない。
人造兵
魔導で駆動する機械仕掛けの人造兵器。同型の人造兵が街の運営全般を担っている。治安維持を目的に、躊躇なく実力行使する。衛兵、商店主、行政官等の役割に応じたカラーリング(金属の材質を印象付けるHueが変わる)が施されている。身の丈は、3メートルと人間を軽く凌駕し、重量も5トンに達する。人間とは、直接脳に対して儀礼伝送を開くことでコミュニケーションを取っており、日常で発話することはない。
ヘブライ語の「אמת」の意匠が額に、シェム・ハ・メフォラシュが全身(露出するジョイントだったり、外装だったり)に施されていることから、魔導の産物であることがわかる。と同時に、魔導文明の人類にとってアンタッチャブルなオーバーテクノロジーをも利用した機構を有しているため、特定の人物による恣意的なコントロールは不可能。その事実をもって、公正と中立の象徴であると誰もが認める存在。体表のシンボルには、公正の証として天秤の意匠が刻み込まれている。
執政官:クリオ
中核魔導都市の行政を執り仕切っている執政官。その瞳は深く、思慮深い。そんなクリオだが、決して非凡な魔導の才能を有しているわけではなく、豊かな教養を身につけているわけでもない。行政府の執務室に籠もりがちで、継承の螺旋攻略においても、これといって目ぼしい武勲もないクリオの人気は、その人柄と出自によるところが大きい。領邦を所有しておらず、決して裕福とは言えない貧民区出身の一市民でありながら、青年の頃よりメキメキと頭角を現し、壮年の今に至って行政のトップにまで登り詰めた。中核魔導都市での人気は高く、彼を英雄視する貧困層の没落市民から、彼を組み易しとみる有力領主に至るまで、それぞれの思惑は違えど彼を支持する層は幅広い。
超有力荘園領主:マリア・グロスベノル
中核魔導都市を所有している荘園領主で六家の一人。中核魔導都市からの地代収入という比類なき財政基盤を有しており、継承の螺旋の新発見のために、野心的な若き荘園領主たちの出征に惜しみなく出資している。他方、社会構造上の当然の帰結として、経済的反映とは裏腹に、慢性的な財政難に陥ってしまっている中核魔導都市の政治的財政再建は、所有者であるグロスノベル家にとっても無視できない一大事業で、クリオの「秘策」に対して一定の理解を示している。貧民区の再開発にあたっては、他の有力領主の資本力を活用しようと画策している。