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幕間 魔王の母

エリスがベッドに眠り込んでいる間、東に在る帝都から召喚され訓練のために罪の無い魔族の子供やその両親らを殺していた勇者達は目の前で起きているモノに驚愕して同時に恐怖を感じていた。


「やめてくれ! 殺さないでくれ!!」


「先にこの子達を殺してきたのは君達でしょう? なら楽になりなさいな。」


「ヤメロオオオオオ!!」


その美女は一人の聖騎士の顔面を触手で貫いた。

顔面を貫かれた聖騎士はゆっくりと後ろに倒れて、聖騎士の恋人だった女勇者は泣きわめいていた。


「ごめんさい!! ごめんなさい!! 私たちは唯、王国の言う通りにしていただけなんです!! あなたたち魔王軍を襲ったのも王国の命令なんです!」


何とか許して貰おうと命乞いを始めて、それに釣られるように他の勇者達も土下座などで命乞いをするが、その美女は冷めた眼で微笑んだ。


「―――――にしては楽しそうだったよね? わたしは君達を許す気はないわ。」


そんな冷たい言葉で勇者達はガタガタと震えだした。


彼女は溜め息を吐き、最後のチャンスを彼らに与えた。


「そんなことで震えだすとはねぇ、良いわ、最後のチャンスを与えて上げる。

帝国にそのまま帰りなさい。」


それを聞いて安堵したように勇者達は胸を撫で下ろし、いざ帰ろうとした時、その美女から待ったを掛けて彼らに微笑みながら指をパチンと鳴らした。


「しかし、わたしの可愛い番犬から逃げ仰せることが出来ればの話だけどね。」


彼女の後ろから現れたのは三つの頭を持つ黒くて巨大な犬だった。

それを見て悲鳴を上げる。


「け、ケルベロスだぁ!!」


彼らはケルベロスが出てきた恐怖とその美女のニコニコと微笑んでいる顔が悪魔の顔に見えて、泣き出しながら逃げ出すが、ケルベロスは誰も逃がすまいと在るものは番犬に喉を食い千切られたり、番犬のバラバラにされながら喰われる者も居た。


「ケルちゃんそこまでよ♪ 美味しかった?」


「ワン!」


「何人か逃がしちゃったけど許して上げましょう。」


彼女はそう言いながらケルベロスを撫でる。


「うーん、これじゃあ感染は出来ないね、寄生ならなんとかなるかも?」


考えるような素振りをみせたが、こりゃあ駄目だ、と首を横に振った。


「······顔面を貫き過ぎたかな? これだと使い物になら無い。」


彼女はドレスの裾を持ち上げて、聖騎士だった物を蹴り飛ばした。

蹴り飛ばさせれた聖騎士だった物はボールのように飛んでいき、近くに有った木にぶつかり合い、その衝撃で胴体が千切れ、臓器を撒き散らしながら何処かへ飛んでいった。


「そもそも頭をうっかり狙っちゃったから感染と寄生は無理よね、出来るとしたら侵食かな? 」


彼女の名はフレイヤ、元魔王妃であり、魔王エリスの母である。


「じゃあ、エリスちゃんに会いに行こうかしら。」


そんな感じで魔王妃は魔王城に戻った。

ケルベロス:通称ケルちゃん、とても良い子で遊んで貰うのが好きな番犬で、魔王の母と魔王エリスがすごく好きなワンちゃん。

ちなみに雌である。


元魔王妃フレイヤ:魔王エリスの母で心優しい性格をしている。

また、彼女の触手は防御力が非常に高いクラス転移してきた聖騎士の顔面を貫通させるほどの破壊力を持つ。

容姿はエリスとほぼ同じだが、胸が大きくなっており、身長はエリスより上である。

能力:感染、寄生、侵食、増強


感染は人間や裏切り者に対して凶悪な効果を発揮する。死んだものや魔族(裏切り者以外)には効果無し。


寄生は、腕の中に仕込んである寄生虫を相手に口に無理矢理飲み込ませることで、フレイヤ本人の意思で操ることが可能であり、暗殺にも向いている。だが、脳が殺られている相手には効果無し。


侵食は感染と寄生の効果を僅か一秒で効果を最上昇させる。


上記三つの能力は触手で使うことも可能。


増強は相手の魔力が高ければ高いほど更に強さが増強する。

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