第九話 魔剣を創る
お母様に慰められた後、私は魔王城下層にある魔学工房という場所にて有るものを作っていた。
ちなみに魔王城はかなり複雑な構造をしており、最下層、下層、中層、上層、最上層といった構造をしていて、最下層は地下に分類されるが唯の地下ではなく、牢獄であり、処刑場でもある場所である。そして、更に下には恐ろしい化け物が居るらしく、大体処刑された者はその化け物の餌食になるらしい。それも骨も残さずに跡形もなく食われるとの事だ。
また、最下層は不気味な装飾品や不気味な空間が広がっているみたいで、一度でも足を踏み入れた者は生きて帰ってくることはないらしい。
まあ、魔族以外はね······人間や獣人などが入れば出れないけど。
次に下層だが、不気味で怖い最下層のような空間はなく、少し明るい空間であり、主に武器や防具を作るための場所である。また、武器を作るための道具が全て揃っている。
そう、私が今、居るところは下層の作業室であり、今は武器を作っている。
まあ、中層と上層と更にその上の最下層も説明したいけど長くなるからまた、別の話でね?
さてと······何の武器を作っているのかというと新しい魔剣を作っている。
名前は『フォビドゥン』という武器だ。
見た目は歪な形をしている紫色の剣で、効果は相手の命を削り力を増幅させる事が出来る。
また、切れ味も相当良く、十分戦力になりうるだろう。
しかし、問題がある。
その問題は命を削ることについてだが、その効果は敵だけならまだしも、味方にすら効果を発揮してしまう欠点がある。
恐らく、改良の余地は有るかもしれないが、原因が不明で有るため、使い方を間違わない限り問題ないと思う。
次にシュトゥルム
私が昨日殺した風の勇者の血と肉片と聖剣を融合させて創った魔剣だ。
見た目は普通の剣にしか見えないが、魔力を流し込めば剣の中にある歯車が回転して変形する仕組みになっている。
効果は相手を細切れにすることが出来、重装騎士の鎧すら切り刻むことが出来るだろう。
ある意味死んでから役に立つとは何とも皮肉な話だ。私が殺したけどね。
よし、これで完成したが、色々と不満なためフォビドゥンは仕舞っておこう。
そうしてフォビドゥンを空間魔法で仕舞い、シュトゥルムを持ち、この作業室を後にした。
フォビドゥン:敵味方関係なく命を削り取る効果が付与している。
色々と問題が有りすぎるため空間魔法で仕舞った。
意味は英語で「禁忌」「禁断」
シュトゥルム:風の勇者の肉片と聖剣を融合して創った魔剣で、風の力で相手を細切れにすることが出来る。
意味はドイツ語で「嵐」