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プロローグ

「うああああああぁぁぁぁぁぁぁ!!」


気づけばそこはスクランブル交差点の中央だった。いかにも異世界の勇者って服を着てたので周囲から冷たい目線を浴びており、そして俺は声にならない声をあげていた。


ちなみにこの事が明日の情報番組で「スクランブル交差点の中央にて発狂する男性が出現」と言うみだしで報じられたのはまた別の話...


〜時は遡り3年前〜


「ちっくしょぉぉぉぉぉおお!!また落ちた!!」


俺は会社の不合格を知らせる手紙を床に投げつけながら言った。

俺こと渡部 圭斗(わたなべ けいと)はフリーターだ。ボロボロのアパートに一人暮らしの独身26歳。普通の高校を卒業し普通の大学を出て院には進まず小さな会社に就職しそこが25歳の時に潰れた。そして今はアルバイトをしながら定職を探していると言う状況だ。


「はぁ...なんでこんなことになっちまったんだろうなぁ」


チラリと時計を見た。

時計の針は午後3時を指そうとしていた。


「あぁ...もうこんな時間かバイトに行かねぇと」


アルバイト先の徒歩10分くらいで着くコンビニへ向かった。



午後11時を回りやっとバイトから解放された。


「疲れた...コンビニで8時間労働とか...泣きたい

けどまぁ アルバイトでも働く所があるだけいいか」


と空を見上げた。


「⁉︎」


空を見上げたまま歩いていたので前方不注意だった。なので、足元のちょっとした段差に気がつかなかった。その3センチにも満たない側溝の段差につまずき、つまずいた足を支点にして綺麗な弧をえがいてそのまま顔面からアスファルトに刺さりにいった。


「いやっ...刺さりに行くって...違うだろーー!!!

って、ん?ここは?」


ここはどこだ?なんか知らんが俺は椅子に座らされている。そして目の前には知らないまるで神みたいな格好をしたイタイ女性が座ってる。

女性が口を開く


「私はアミュ。神です。突然ですが渡部 圭斗さん、あなたは死にました。」


「うん。ちょっと待って。ツッコミたいとこがいっぺんに来たから少し整理させて」


「どうぞ」


「ではまずは、俺が死んだ?」


「はい アスファルトに刺さりにいって頭蓋骨骨折し即死...少しは自分の頭蓋骨の強度を弁えましょうね...」


「ねぇ!それじゃあまるで自分からアスファルトに刺さりにいったみたいじゃん!!違うよ?結果的にアスファルトに刺さりにいったようになっちゃっただけだよ?ただつまずいて顔面からこけちゃっただけだから!

俺はその刺さりにいったという表現に悪意を感じるね」


「仕方ないんですよ。一番重要な1話目でぶっちゃけまだ全然ギャグがなくてそして面白くないときた!これはやばいと転倒する描写の最後に苦し紛れで入れたボケなんですから」


「面白くないからという理由で1話目からメタに逃げているというわけですね...救いようがないですねこの筆者。」


「そうなんですよ。1話がこんなんじゃあとてもじゃないけどこの先を読み進めようとか思わないと思って今まさに書き直してるんです!」


「なん...だと...?まさかこれより酷いのが前まで人様の目に触れるところに一年間もあったのか...!死ねる!」


「ほんとに!死ねますね!」


「というか今初めて読んでる人はどんな感じで読んでるのかな...?」


「...考えたくもないですね」


「ああ...読者なんていなかった思うしかないですね」


「じゃあ、気を取り直して圭斗さん あなたの処分を言い渡します」


(処分?ああ、天国か地獄かってやつか...悪い事はやってないし天国かなぁ)


「あなたは…異世界行きです!」


「……は?」


「異世界行きです!」


「はい。聞こえてます。」


「では、いってらっしゃいませ!」


「え?!いきなりですか?」


圭斗の体が浮き始める。

そしてこのよく分からない世界の上の方に上がっていく


「ああ、そうでした。お決まりのチート能力も程よく付いて来ますよー」


「程よく?!よく分かりませんがチート能力があるなら安心ですー!」


〜3年後〜


俺は頑張って異世界の魔王を仲間とともに討ち取った。


魔王「ぐああああぁぁぁぁぁ!!この魔王が貴様ら人間ごときに...!」


圭斗「ありきたりな敗北ボイスありがとうございます!」


魔王「くっ...貴様らに呪いあれ!!我が呪いを!!」


魔王が消滅した。


圭斗「ふーーっ やっと終わったー!

それじゃあみんな!帰りますか!」


俺のパーティーは俺を含め4人。

まずは頼りになる盾役のおっさん バルク


バルク「ようやくだな!よくやったぞ!圭斗!」


圭斗「ああ」


次に回復魔法を使う 真面目系女子 シーナ


シーナ「終わりましたけど、国に帰るまでが魔王討伐ですよ!」


圭斗「遠足かよ...」


最後は攻撃魔法を使う 馬鹿 ミルミ (一応女子、そしてチビ)


ミルミ「誰が馬鹿じゃい!!そして私はちゃんと女子だから!!あとチビ言うな!!」


圭斗「8+7は?」


ミルミ「バナナ」


圭斗「うん、馬鹿」


一行は帰路についた。

そして小さな町についた。


圭斗「じゃあ、今日はこの町の宿で休もう」


シーナ「そうですね。明日も歩きっぱなしになると思いますので早めに休みましょう」


そういって膝をつく


ミルミ「つーかなんで圭斗勇者なのにルーラとかそこらへんの移動魔法使えないのさ。」


圭斗に寄っ掛かりながら言った


圭斗「知らないよ。そんな事。でもバフやデバフや物理攻撃が使えるからいいの。」


バルク「宿を取ってきたぞ」


バルクが宿の中から小走りで来て言った。

というかいつ宿に入ったのだろう。


圭斗「ありがとう。バルク。

それじゃあ早速休もう」


みんな「おやすみなさい」


その夜圭斗は布団の中でこの3年間を思い返していた。

(この世界の方が正直前の世界より居心地がいいな。だってここでは俺は勇者!みんなから必要とされて毎日充実している。はれて魔王討伐も終わったことだしこれからはのんびりと異世界ライフを楽しむんだ。)


〜次の日〜


圭斗が目覚めた


が、そこは...


アミュ「渡部 圭斗さん あなたは死にました。」


圭斗「...え?」


圭斗は回りを見渡した。そこは3年前に見たよく分からない世界だった。


アミュ「あなたは死にました。」


圭斗「はい。聞こえてます。」


アミュ「死因は呪術ですね。」


圭斗「呪術?俺そんなに誰かに恨まれるようなことしたっけ?」


圭斗は首を捻りながら不思議そうに言った。


アミュ「心当たり無いと...」


圭斗「無いですね」


アミュ「今回は特別に教えて差し上げましょう。あなたを呪ったのは...魔王ですね。」


圭斗「あー...めっちゃ恨まれることしてるわ。だって討伐したし」


アミュ「では、早速ですが処分を言い渡します。」


圭斗(あー死んだかー異世界日常ライフたのしみだったのになぁ...

けど今回は魔王倒したし天国行きだよな)


アミュ「あなたは...元の世界行きです!」


圭斗「...は?」


アミュ「元の世界行きです!」


圭斗「はい。聞こえてます。」


アミュ「あなたは異世界での功績が認められ、元の世界に帰れるようになりました。」


圭斗「え?拒否権は?」


アミュ「もちろんありません。」


圭斗の体が浮き始めた

そしてこのよく分からない世界の上の方に言った。


圭斗「いーーーやーーーだーーーー!!!!」


アミュ「安心してください!あなたが死んでる間は元の世界の時間は進みませんからー!」


圭斗「ということは...ということはーー!!またフリーター生活に逆戻りーー??」


アミュ「あ!あとそれなりの特典はありますからー」


圭斗「うああああああぁぁぁぁぁぁぁ!!

ふざけるな!!ふざけるなっ!!馬鹿やろーーーー!!」


アミュ「あー聞こえてませんね...まぁでもすぐに気づくでしょう特典の内容は。」


圭斗「うああああああぁぁぁぁぁぁぁ!!」


気づけばそこはスクランブル交差点の中央だった。いかにも異世界の勇者って服を着てたので周囲から冷たい目線を浴びており、そして俺は声にならない声をあげていた。

需要があれば続けます。

3月26日追記、久しぶりに読み返してみたらマジで恥ずかしかったのでバイト前の30分で急いで書き換えました。

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