表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
イケメン王子とメロンな親父  作者: 大野 大樹
二章 マンゴスチーン青年
10/35

1.マンゴスチーンの幼馴染

  昔から、マンゴスチーンは『惚れやすい』傾向はあった。

 初恋は、幼馴染のマカデミアだった。


 七の国で暮らした幼少時代。ココとマンゴスチーン、マカデミアの三人は幼馴染で、いつも一緒に遊んでいた。

 三人の中で、マカデミアだけが女の子で、幼いころは女の子だとすら認識しなかった。

 だけど、大きくなるにつれて、マカデミアの存在は、ココとマンゴスチーンの中で女の子に変わっていったということは、珍しいことではない。

 気にはなるけれど、だけど素直になれなくって

「女となんか遊んでられるか! 」

 ‥言ったかもしれない。


 実際、剣の稽古に夢中になったココとマンゴスチーンは、次第にマカデミアと遊ぶことはなくなった。

 負けず嫌いなマンゴスチーンは、ココに負けたくなんかなかったし、それは、ココだって同じだった。

 ココはマンゴスチーンが王子様だって知っていたけれど、それで手加減をしたりする性格ではなかったし、だからこそ、マンゴスチーンはココを生涯の友で、よきライバルだと認めていた。

 だけど、マカデミアが幼馴染で、女の子で、自分たちとは違って、守るべき存在っていうことは、彼らの中で変わらなかった。

「マカデミアを守るからね」

 ココとマンゴスチーンが言ったけど、マカデミアは冷めた目をして

「自分のことくらい、自分で守る」

 と言った。

 マカデミアは、恋愛感情に淡泊で、強気な女の子だった。

 だけど、大きな若草色の瞳、刈り入れ前の麦の穂の様な、金色の髪のマカデミアは、美しい娘に成長した。

 そうなると、村の若者もマカデミアをほっておかなかった。

 そんなライバルから守る‥ライバルを邪魔するべく、マンゴスチーンとココはマカデミアの傍にいることが多くなった。

 だけど、マンゴスチーンは王子様だ。子供の頃こそ気ままな三男坊、とばかりに遊び歩いていたマンゴスチーンであったが、十を過ぎるころになると、剣の稽古、兵法、帝王学と王子としての勉強を実に真面目にするようになった。

 結果、ココたちの住む村に出て行って遊ぶことも、減った。

 それは仕方がなかったことだったが、だからといって、彼が幼馴染たちをなおざりにしていたわけではない。

 ココとは、一緒の道場で剣の稽古をした。

 ドラゴンが七の国に来たと聞いたら、三人で見に行った。

 そのときから、ココとマンゴスチーンはドラゴンに夢中だった。

 将来ドラゴンマスターになろうな、と誓い合った。

 だけど、その願いを実現できる可能性があるのは、王子であるマンゴスチーンだけだった。

 ‥子供の頃はそんなこと考えたことはなかった。

 お金がある、無い。環境や立場の違い。

 少なくとも、マカデミアはココとマンゴスチーンを区別しなかった。

 そして、マカデミアが選んだのが、マンゴスチーンではなく、ココだったということも、別に不思議なことでもなかった。

 私事にかまけて、マカデミアのことをなおざりにしてた。

 マカデミアと向き合ってこれなかった。

 マンゴスチーンは、それを認めていた。

 そして、それからも相変わらず、ココとマカデミアはマンゴスチーンの大切な幼馴染だった。

 一生それは変わらないと思っている。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ