7.【ミルフィの自戦記①】本編17話対局の自戦記だよ!
こんにちは。ミルフィです。
今日は本編17話 お祭りの夜(前編)で対局したデイジーとの2試合目の自戦記を書きます。
よろしくね。
あ、そうそう。棋譜の読み方がまだわからないお友達は、『2.棋譜はこうやって読もう!』を見直してみてね。
闘技場を使ってやった対抗戦本番とは逆で、デイジーが白番、私が黒番。
チェスではだいたい、白ばっかりとか黒ばっかりとかにならないように、白と黒を交互にやることが多いんだ。
でも、この時の私は明らかに黒番の勉強不足。
だって、対抗戦が白番って決まってたから黒番の練習はほとんどしてなかったもん。
だから、すごく間違いだらけなんだけど、そこは大目に見てね。
じゃ、初手から行くよ。
1.e4 e5 2. Nf3 Nc6 3. Bb5 a6 4. Ba4
これが、ルイロペスの『モーフィーディフェンス』って言う形。
この形は、『チェスをやるならとりあえずこの形』って言ってもいいぐらいの、バリバリのメインライン。
でも、何故か『モーフィーディフェンス』って言う呼び名はすごくマイナーだったりします。まあ、そこはどうでもいいか・・・
その後はこう続きます。
4…Nf6 5. O-O Nxe4
これが『オープンバリエーション』。ちなみに5…Be7ってやるのが『クローズドバリエーション』よ。
私はこの辺で、実はもう良くわかってなかったんだけど『とりあえずタダで取れるものは取っちゃえ!』って言う考え。
どっちを選ぶかは好みだと思うけど、『オープンバリエーション』は攻め合う形、『クローズドバリエーション』は守り重視の手堅い形(早いキャスリングを目指せる)。
6. d4 b5 7. Bb3 Nxd4
ここまでくるともうサッパリなので、このポーンも取っちゃうことにした。
さっきの5…Nxe4は正解のうちの一つだったけど、7…Nxd4は不正解。
こんな形でポーン2個得!なんてちょっとムシが良すぎたわ。
その直後、こんな風にデイジーの反撃を受ける。
8.Bxf7+ Kxf7 9. Nxe5+ Ke8 10. Qxd4 Bb7
このデイジーの8.Bxf7+みたいな手を『サクリファイス』って言うんだけど・・・。
いったん駒損するけど取り返せる場合や、駒を捨ててチェックメイトまで行ける場合なんかに狙うといいけど、ちゃんと先が読めてない時は駒損しちゃだめだよ。(駒損のままでも良くなる場合もあるけど、『自分でちゃんと理解できてから』にしようね)
今回のこの手の場合は、ビショップを捨ててるけどナイトを取り返してるでしょ。
ビショップとナイトはほとんど同じ価値でポーンの数も同じになったけど、キングが危ない分だけ私のほうがかなり不利だ。
11. Nf3 Nf6 12. Re1+ Be7 13. Nh4 Rf8 14.Nf5 Rf7
ここまで一方的に攻められると何とかがんばって粘るしかない。だけど、いつまでも守ってるだけじゃダメだから、スキを見て反撃するんだよ!
15. Bg5 Kf8 16. Nxe7 Rxe7 17. Nc3 Qe8
これが(見え見えだけど)こっそり反撃を狙った1手。ほっといたらe1のルークを取って一気に逆転になるよ!もちろん、デイジーはそんな手を許してくれなかったけど。
18. Re3 Rxe3 19. fxe3 Qg6 20.Qc5+ Kg8 21. Qxc7 Bc6
これも反撃を狙ってる形だよ。
正確に言うと19…Qg6で狙ってるんだけど、その後はチェックをかけられたりして強制手順だったりするからね。
ちなみにもしここで、白がg5のビショップをどこかに逃げたりすると20…Qxg2#で一瞬で黒が勝っちゃう。こういう手は気を付けてね!
黒が反撃してるから、局面はだいぶ黒もいい感じになってきてる。
22. Qg3 Nh5 23. Qh4 h6 24. g4 Qxc2 25. Qf2 Qg6 26. gxh5 Qxg5+ 27. Qg3 Qxh5
クイーンの交換には応じないで、とにかくタダで取れるポーンを取っておく。
端のダブルポーンだからあんまり価値は高くないけど、もし27…Qxg3 28.hxg3ってなったらダブルポーンが解消されちゃうからそれよりはずっといいはず。それに、ここで黒はワンポーンだけだけど駒得になったよ。
28. Rf1 b4 29. Nd1 Bb5 30. Re1 Rf8 31.Nf2 Rf6 32. Kh1 Bc6+ 33. e4 Qf3+ 34. Qxf3 Rxf3
これでクイーン交換が完了。
駒得の時は、駒を交換していくと有利な側は勝ちやすい場合が多いよ。
逆に不利な側はなるべく駒の交換は避けるようにした方が良いんだ。
35. Kg2 Rf8 36. Nd3 a5 37. Ne5Bb5 38. Rd1 Rc8 39. Rd5 Rc2+ 40. Kg3 Bc6 41. Nxc6 dxc6 42. Rxa5 Rxb2
だいぶ駒が減ってきた。ここまで来てもまだ黒がワンポーンアップ。
序盤はやられっぱなしだったけど、ここまで来たら勝ちたい!
43. h4 b3 44. axb3 Rxb3+ 45. Kf4 Rb5
ここでもしルークが交換になったら、ポーン得してる黒が勝っちゃう。だからもちろん、白はそれを避けるんだけどね。
46. Ra3 g5+ 47. hxg5 hxg5+48. Kg4 Re5 49. Kf3 c5
この手より、キングが上がっておく方が良かったかもしれない。
なんでかって言うと・・・
50. Ra7 Kf8 51. Ke3 Ke8 52. Rg7
こういうふうに7段目にルークに入られると、キングは8段目から出られない。
白のキングもポーンを守り続けないとならないから、攻めに転じることは出来ない。
お互いルークだけではチェックメイトにはできないから、これは引き分けだ。
私は次に
52.Kf8って指してからドローをオファーして、デイジーがそれを受けて試合終了。
こういう所でドローを受けないでもいいんだけど、どう見ても引き分けってわかるときは無駄なような気がするわ。
でも、分からなかったらなんでドローになるのかを勉強するために続けてみるって言うのもいいかもね。