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5.【オープニング①】駒を展開しよう 最初に覚えるのは手順じゃないよっ!

A.最初の局面の特徴

さて、オープニングのお勉強を始める前にあなたに質問です。

 チェスをやっていて、最も多く出てくる局面はどんな局面でしょうか?

 ・・・て、もったいぶっても仕方がありませんね。

答えはコレです。

 挿絵(By みてみん)


 ほら、そこのあなた、ズッコケないで!

 そう。駒を並べただけのどちらも指していないこの局面です。

 あなたがこれからチェスを続けていく上で、間違いなく最も多く遭遇する局面。


 そんな大事な局面ですから、この局面の特徴をきっちり覚えておいて損はない、と思いませんか?

 では、この図を見てください。

 挿絵(By みてみん)


 チェスを始めた直後、数手ですぐに大きな意味を持つのは、縦横の動きよりも斜めの動きです。しかも、斜めの動きは初心者が見落としやすいのです。

 斜めの動きができるのは、ビショップとクイーンです。


 だから、最初に駒を並べただけのこの形で、クイーンとビショップがどこにきいているのかは覚えておくといいと思います。

 開始直後の駒損は、この斜めの動きの見落としによって生まれることが多いのです。

 それから、この斜めの動きはポーンがあると遮られています。

 ポーンの動かし方によってこの斜めの動きをどこまで生かせるか。

 これが非常に重要な事なのです。


 B.理想の形と初手の選び方

 あなたが白番を持ったとします。最初の手は何を指しますか?

 ・・・っていきなり言われても困りますよね。


 これについては、何が正しいか、って言われても私ごときには答えられるはずもありません。

 だけど、強い人が多く選ぶ手は何か、だったら答えられます。

 それはe4 とd4です。


 もし、仮に白が2手連続で指せるとしたらe4 とd4にポーンを並べると白の駒の働きが断然よくなるからです。これを見てください。

挿絵(By みてみん)


 局面に、さっきの斜めの動きを重ねてみました。どうですか?ものすごく強そうに見えませんか?

 この形が白の理想です。

 もちろん、黒はこの形を許さないようにしますから、簡単に理想の形にはなりませんけど、それでも駒を中央に集めるのがオープニングの良い形と言われています。


 じゃあ、あなたはe4とd4どっちをえらびますか?

 これはどっちが正解でどっちが間違いなんてことはありません。

 あえて言うなら『どっちも正解』です。

 ちなみに私はe4の方を選びました。

 ちょっとここでe4と指した局面と、d4と指した局面を比べてみましょう。


 挿絵(By みてみん)

 挿絵(By みてみん)


 これで私がe4の方を選んだ理由は、クイーン側のビショップよりもキング側のビショップを先に出せた方がよさそうだと思ったからです。

 オープニングでは早くキャスリングをした方が、キングが安全になるのです。

 そして、キャスリングはキング側の方が多く、手数も早いんです。


 キャスリングをするためにはキング側のナイトとビショップを出さなければならず、ビショップはポーンをどけないと動くことは出来ないのです。

 ただ、d4の方がいい点ももちろんありますのでそれもちょっと書いておきましょう。


 まず、e4だとポーンは浮いている(もし取られても取り返せない)けど、d4のポーンはもし取られてもクイーンで取り返せます。

 そして、黒のe5を防ぐことが出来ます。(白がe4としたら黒もe5とすることができます)

 d4をメインで指す人に聞いたらもっといろんないいところが出てくるかもしれません。

 だから、繰り返しになりますけど『どっちも正解』です。

 でも、『d4は経験を積んでからでないと使いこなせない』とも言われているので、私としてはe4をおすすめしたいなあ・・・。


 C.展開の順番

 白が1手目をe4として、黒が応じる手を指した後、次はどうしたらいいでしょうか?

 まず、e4の駒は浮いているので1…Nf6とか1…d5とかされた場合はe4のポーンをタダで取られないようにしないとなりませんよね。(この『タダで取られない』っていうのはオープニングの他の法則よりも最優先と思ってください)


 もし黒の手が1…e6とか1…c6とか1…d6だったらd4とつくことが出来ますね。理想形です!(誤解しないでほしいんですけどこの黒の手が悪いと言う事じゃないです、でも難しいのでとりあえずポーンを2個並べられたら並べた方が良い、とだけ覚えましょう)


 1…e5や1…c5の場合は、せっかく2.d4と2つポーンを並べてもすぐに2…exd4とか2…cxd4と取られてしまうので、理想の形はすぐに崩されてしまいますね。(1.e4 e5 2.d4は本編でも出てきましたね。私が11でチェックメイトされたあれです)


 そういう場合には真ん中にポーンを2個並べるんじゃなく、今度はビショップとかナイトを展開したいところです。

 で、この『駒の展開』には基本となる順番があります。

 ・ポーン以外の駒の展開の順番は、ナイト⇒ビショップの順です。そしてキング側⇒クイーン側です。

 ナイト⇒ビショップの順となるのが何故かは、この図を見ると分かってくると思います。

 挿絵(By みてみん)


 g1ナイトがまだ動いてなくてf1のビショップが先に出るとこんな形になります。

 あれ、なんか弱点が見えませんか?

 そうです。g2の地点です。

 ナイトが先に出てからビショップを出すようにすれば、こんな弱点はありませんね。


 では、キング側が先でクイーン側を後にする理由は?

 それは、さっきも出てきた通り、一手でも早くキャスリングできるようにするためです。

 で、ナイト⇒ビショップの順にするのとキング側⇒クイーン側の順にするのをどちらを優先するか、で すが、これは難しいところです。


 まとめると

 ①キング側のナイト

 ②クイーン側のナイトかキング側のビショップ 

 ③②で動かさなかった方

 ④クイーン側のビショップ

 の順番で展開するのが理想、ということになります。


 あ、それからもう一つ重要な事ですけど、オープニングでは1度動いた駒をもう一度動かすのは良くないことが多いといわれています。(しつこいようですが、それにこだわりすぎて駒損するのはダメですよ!)


 D.黒番の場合はどうする?

 黒番で目指す理想の形も、白番の時と同じです。

 でも、白番の方が先に指すから同じ狙いだけではなかなかうまくいきません。

 では、どうするか。

 ここで大事になってくるのが白の理想形を阻止することです。

 まずは、白にd4とe4にポーンを並べさせない事を目指して指してみましょう。


 ①白の初手が1.e4のとき

 白の1手目が1.e4なら1…e5か1…c5としておけば、次に2.d4とされても2…exd4とか2…cxd4として理想形をすぐに崩すことが出来ます。1…Nf6ならd4として来たらNxe4と取れてしまうからこれも白の理想の形は阻止できています。

 あと、1…e6とか1…c6としておいて、2.d4のときに2…d5とすぐに崩しに行く手も有力です。


 1…d5としてすぐに白のeポーンと黒のdポーンを交換しに行く手もあり、これも理想形は阻止できますね。

 とにかく白のd4 e4にポーンを並べさせないか、並べさせたらなるべく早く崩しに行くことを目指しましょう。

 (ピルツディフェンスとかモダンディフェンスと言われる例外もありますが、ここでは触れません。)


 ②白の初手が1.d4のとき

 白の1手目が1.d4の場合は、もっとわかりやすく、次の2.e4を阻止しに行きましょう。

 ここで2.e4を阻止するためのわかりやすい手は1.d5か1.Nf6です。

 どちらも2.e4ならこのe4のポーンはタダで取ることが出来ます。


 あと、1…f5ていう手もあるんですが、これを初心者のうちから使うのはあまりお勧めしません。

 初心者がfのポーンをオープニングで突くのは危ない(この形だけじゃなく)と覚えておいて間違いないと思います。


 また、例えば1.d4 d5 のときに白が次にe4を付くための準備として2.c4と付いてくるクインズギャンビットと言う手が良く出てきます。

 これを2…dxc4と取ると3.e4が可能になります。

 これでも黒は戦えるのですが、基本は2…e6か2…c6です。これならもし3.cxd5とされても3…exd5または3…cxd5と取り返せば白はe4とは突けません!


 ちなみに2…e6はクイーンサイドのビショップが使いにくく、2…c6はb7が弱点になることが多い、というそれぞれの短所もあるのですがそれももうちょっと強くなってからでいいでしょう。

 とにかく1.d4に対しては2.e4を阻止することを目指しましょう。


  ③白の初手が1.c4か1.Nf3のとき

白の1手目1.c5は黒に1…d5とされたときに取れるようにするため、1.Nf3は1…e5と突かれないようにするのが狙いです。

 この2つの手が白の初手の時、黒から理想形を目指しに行くのは難しいので、このあと白が2手目、3手目でd4 e4とポーンを並べられないように指す方針で行くのがいいと思います。


 どちらの手の時も黒が1…Nf6としておけば白は2手目にe4とはできませんし、1.Nf3の時は1…d5でも2.e4とはできません。

 1.c4の時は2.d4とさせないために1…e5または1…c5とするのも良い方法です。

 ただ、1.c4 d5 2.cxd5とされるのはちょっと黒良くなさそうなので、1.c4のときは1…d5とするのはやめましょう。

 黒がd5を目指す場合、先に1…e6とか1…c6としてから2…d5とする形は有力です。


④白の初手がそれ以外の手の時

もしも白の1手目が①~③のどれでもなかったとしたら、e5とかd5として遠慮なく中央を取りに行きましょう。


もちろん、白の手が1.h4とか1.a4みたいな極端に変な手じゃない限り、白の初手にも狙いがあります。

たとえば初手g4の手は、次にBg2を狙うと同時にg4のポーンを黒のc8にあるビショップで取らせておいてb7の弱点を狙う、みたいな初心者にとっては怖い手です。


ただ、そんな白の狙いを初心者が最初から全部おぼえるのは不可能です。

なので最初は、基本は中央を支配すること、と覚えておけば十分です。

それで対応できない局面が出てきたら正しい手を探して覚えていく、って感じでいいと思います。

はじめて見た形は自分で考えて対応できれば一番いいですが、間違えたら次から間違えなければいいぐらいに割り切りましょう。


 ⑤最後にヒント

 初心者が最初からいろんなオープニングに手を出すのはあまり効率が良くありません。

 なるべく同じ形を多く指すようにして悪い手を改善していく、と言う方法が早く強くなる秘訣です。


 (例えば白の初手は1.e4で固定して、黒が1…e5なら2.Nf3 1…c5にもNf3 1…e6にはd4 1…c6にも2.d4とか、相手の手によってある程度自分の手を決めておくってことです。もちろん自分の決めていた手が悪い手だと分かった時には変えないといけませんが・・・)


 あと、身近に強い人がいる場合はその強い人のオープニングをマネするのもいい方法です。

 強い人とチェスをした後は、「感想戦」でいろいろ教えてもらえることも多いので、自分の悪い手を指摘してもらって改善していきましょう!


ここまでは他の入門書にあまりのってない(初歩的な内容で)部分を中心に載せてきました。

ここまでできた皆さんはきっと、もう普通の入門書に進んでも大丈夫だと思います。

この先は気まぐれに、ちょっとずつ更新していこうと思います。

なかなか理解するのが難しいところはぜひ、実際に駒を動かしてみてくださいね!


あと、「いまさら聞けないけどこれが知りたい!」的なリクエストがあったらなるべくお答えしたいなあと思っています。

でも、初歩的な内容だけですよ!

それ以上は私の棋力がついていかないですからね!!

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