3.【ミドルゲーム①】タダ取りされちゃダメ!損な交換もダメ!!
さあ、ルールと棋譜の読み方まで勉強しました。その次は何を勉強したらいいでしょう?
強い人に聞くとエンドゲームからやるのがいいよ、と言われることが多いのですが、ホントにそれでいいですか?
もしあなたが将棋などをやったことがあってある程度分かってる人ならそれでいいですが、そうでないとしたらエンドゲームから始めるのは実は不正解です。
じゃあオープニングやミドルゲームからはじめてみますか?
いえいえ、それももっと後でいいです!
ちょっと質問を変えましょうか。
チェスをしていてあなたが負けたとき、その理由を考えたことがありますか?
あなたがもし、ルールは覚えたけど何の予備知識もないという段階にあるとしたら、きっとあなたはコマをタダ取りされて負けることが多いんじゃないですか?
つまり、あなたが最初に学ばなければならないのはコマをタダ取りされない方法です。
そんなのあたりまえ!って思いましたか?
あたりまえだから、一番簡単なレベルの本でもそこはあまり書いてありません。
でも初心者同士の対局を見ていると、タダ取りされているところをよく見かけるんです。
そのタダ取り、次のことに気をつけているとへらすことができます。
一応、分類としてはミドルゲームにしていますがオープニング、エンドゲームでも駒損はダメですからね!)
今回はそれをお勉強しましょう!
1 相手がいま動かした駒はどこにきいていますか?(難しさレベル1)
まず、この図を見てください。
初手から1.e4 Nf6とした局面です。
いま黒が動かしたのはf6にあるナイトです。このナイトがきいている所を確認しましょう。
黒のナイトは黒のほかのコマがあるところには進めないので除外すると、f6のナイトが進める場所はd5,e4,g8,g4,h5の5か所です。(赤い星がついているところです)
この赤い星のある所へ自分のコマを進めるときは、取られても取り返せる(コマ損をしない)ことを確認してからにしましょう。
そしていま、e4のマスには白のポーンがあって、このままだと取られてしまいます。
狙われている駒をタダで取られないようにするためには
①狙われているコマを動かして逃げる
②狙われているコマを守る
と言う方法があります。
この場合、逃げるなら2.e5とします。
守るなら2.Nc3や2.d3、2.Qe2、2.Qf3、2.Bd3、2.f3などの方法があります。(一番左の2.Nc3がこの中では一番いい手で順に悪くなっていきますが、それはまだ覚えないでいいです)
この後も1手ごとに相手がいま動かした駒はどこにきいているかを意識してください。
2 自分が今動かす駒は取られないか(難しさレベル1)
相手にねらわれていない場合でも、自分から相手が取れるところに駒を差し出すように動かしてしまったらタダ取りされてしまいます。
いま白が15手目でBe3としたところです。
例えばここで、あなたが15…Ng4としたくなったとします(本当はダメな手ですが、もしもということで進めてください)
今、自分のコマをg4に進めようとしているので、相手のコマがg4にきいていないかどうか確認しましょう。
チェスのコマはいろいろありますが、相手のコマを取るにはタテ・ヨコ・ナナメとナイトの動き以外にはありません。(アンパッサンだけは例外なので気をつけて!)
まず、g4の地点からタテ、ヨコを確認します。
赤い点線の上にある相手のコマをすべて見ると、g2のポーンとd4のポーン、それにg1のキングだけですが、これらのコマはg4にある黒のコマを取れませんね。
だからタテとヨコは大丈夫です。 次に、ナナメを確認します。
この斜めの赤い点線の上にある白のコマは、e2にあるクイーンだけです。
でもこのクイーンはg4にある黒のコマを取ることができます。
そして取られた後、黒が取り返すことは出来ません。
だからここにナイトを進めてはダメ(タダ取りされる)ということがわかりました。
念のため、ナイトの動きの所も確認してみましょう。
g4の地点からナイトの動きは×印のあるところで、これらの地点にある白のコマはe3のビショップ、e5のナイト、f2のポーン、h2のポーンの4つです。
この中でe5の地点にいる白のナイトはg4の地点にある黒のコマを取ることができます。
だからやっぱりg4にナイトを進めるのはダメです。
このタテ・ヨコ・ナナメとナイトの動きの地点を全部見て、自分が進めるコマが取られないかどうかを確認しましょう。(取られても、取り返すことができてその交換が損にならないかぎり、その地点にコマを進めても大丈夫です)
これもはじめは1手ごとにきちんと確認していった方がミスをへらせます。
3 味方のコマを守っているコマが動いてしまう(難しさレベル2)
次はこんな局面です。
これは今、白が9.Nc3としたところですが、もしも黒が9…b6と動かしてしまうとc6のナイトを守っているコマがなくなってしまうので、次にb5にあるビショップで10.Bxc6ととられてしまいます。
もしb7にポーンがあるままなら、10.Bxc6とされても10…bxc6と取り返すことができますね。
なので、あなたが今動かそうと思っているコマが、別のコマを守っていないかを確認するようにしてください。
タダ取りされるパターンのなかでもここまでに出てきたのが一番単純なパターンですが、実はほかにもまだあります。
4 自分が動かしたコマの後ろにあったコマを取られてしまう(難しさレベル3)
※「ピン」と関連
5 相手が動かしたコマの後ろにあったコマのききを見落とす(難しさレベル3)
※「ディスカバードアタック」と関連
などですが、4は攻撃のテクニックである「ピン」と、5は「ディスカバードアタック」と関係しているため難易度はすこし高めになります。
これらは「ピン」や「ディスカバードアタック」を勉強すれば自然に防ぎ方もわかってくるでしょう。
まず今の時点では
1 相手がいま動かしたコマはどこにきいているか(難しさレベル1)
2 自分が今動かそうとしているコマは取られないか(難しさレベル1)
3 味方のコマを守っているコマが動いてしまう(難しさレベル2)
まではきっちり覚えておきましょう。
さて、タダ取りを防ぐ方法はここまでです。
でも、タダ取りをされなくても駒損をする場合があります。
それは、『損な交換』をする場合です。
これを見てください。
1.e4 Nf6 2.e5 e6 3.exf6
今、黒はf6のナイトを取られました。そして、Qxf6とポーンを取り返すことが出来ます。
でも、この交換は黒が駒損です。
取られたナイトの価値が、取り返したポーンの価値よりも高いからです。
さて、では、それぞれの駒の価値がどのくらいか見てみましょう。
クイーン ♕ 9点
ルーク ♖ 5点
ビショップ ♗ 3点
ナイト ♘ 3点
ポーン ♙ 1点
ちなみに、多くの入門書ではルールの所が終わって一番最初にこの表が出てきます。
それだけ重要なことだと言う事でもありますし、信頼性も高いと思います。
ちなみに、ビショップはナイトよりも強いとか、他にもいろいろ言われてることはありますが、そういうのを気にするのは強くなってからでいいです。
とにかく、どのコマを取ってどのコマを取られるのか、足し算して比べるだけです。
損になるようならその交換はしてはダメだと言う事です。
はじめは合計の点数が同じなら強さも同じくらいと思っておいてください。
この後、『フォーク(両取り)』とか『スキュアー(串刺し)』とかみたいな『テクニック』と言えるような内容が出てきます。
こ れを防げないとやっぱり駒損しちゃうんですけど、それはこれまでの内容よりももっと高度なものです。
もちろんいずれ勉強する必要があるでしょう。
でも、それはいったん後回し。
次は、『チェックメイトする方法』についてお勉強していきましょう。
次回は本編と同じ11月12日に更新する予定です。