ネタバレ(4‐1~4‐5について)
ネタバレシリーズパート4。
・四章について
『FIELD』つまりは、世界の全容が明らかになってくる話です。信仰、異常、啓蒙、ラプラスの悪魔、魔王辺りがキーワードとなります。AIを神に見立てた場合、受けられる恩恵との関係が、信仰であり、ロジックによって完全に秩序立てられた仮想という世界はラプラスの悪魔。そして、真の魔王はいったい誰なのか、あえて散らせるようにしました。
勘のいい人ならばすでに今後の展開や、設定なども薄々とは、わかってくる頃合いだと思います。新世界、魔王、教団の目的、教皇の正体、黒木愛とはどのような存在なのか。だんだん加速していくことになります。
さて、本作は基本的に、キリスト教が作品全体のバックボーンとして存在しています。
システムを神に見立て、それをどれだけ信じることができるのか。また、信じることで力を獲得できるためにそれがそのまま教団に対する信仰となる訳です。
そして、異常、異端として排除された側から見ることで物事が多義的になっていきます。また、『黒の旅団』そのものが一種悪役としてそもそも滅びることを前提とした組織であり、ただ駆逐されていいのか、抗うことで未来を勝ち取るのだとマクトが演説し、ラプラスの悪魔を否定します。
しかし、未来とは変えていけるものであるという認識は、現実というフィールドにおいては正しく、また、仮想というフィールドにおいては間違ってもいる。 立場によって変わる自称の意味は、どこか神を魔王とも錯覚させる。
強大な権力は時として、神や魔物として表現されることがありますが、ならば、悪魔を滅ぼした後の神は次なる悪魔となるのでしょうか。死者の怨念はそれを肯定するでしょうし神の信徒はそれを否定するでしょう。世界はそうやってできているといえば、そうなのかもしれませんが答えの無い問いでもあると思います。
なんか、難しい話になってきましたね。もっとシンプルにしたいのですが、これも作者の問題かもしれません。
書いた直後の方がそのパートについて一番よく語れるんですが、ここについては書いた直後にデータが吹き飛びましたのでだいぶずれました。