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佐藤龍之介は渦中で眠る  作者:
異世界転生編
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3/3

3話 帰る方法を見つける方法

町人の視線が冷たい。昨日の歓迎が嘘のようだ。

町でも立ち回りも悩んでいたがまずは自分のスキルの確認をしたかった。

人気のない広い場所に行く。昨日の感覚を思い出しスキルを使ってみる。(地面動け」そう思うと

地面が揺れた。そこからは簡単だった。

自由自在に地面を動かすことができるようになり土の壁や土の柱を作ることもできた。

土の中に潜ることもでき、水中ならぬ土中ウォークも出来るようだ。しかも、いくら歩いても全く苦しくない。

しかし目の前は真っ暗なのでどこを歩いているかわからないし、全く楽しくない。

早々に土から上がった。

そこにはリンと呼ばれていた子が目の前にいた。リンは「ワッ」っと叫ぶとリュウノスケから距離を取った。


「ごめん。驚かせるつもりはなかったんだ」


リンは全力で首を横に振りながら言った


「全然大丈夫です。それより昨日は本当にありがとうございました」


それを言いに来てくれたのだろうかいい子だな。


「どういたしまして」


少し声を張った。なぜならリンとの距離は3メートルは離れている。人見知りなのだろう。少し遠い気がするが木の裏からは縮まったかな。

それより、町との接点が少ないリュウノスケはリンに聞きたいことがあった。


「今ってどんな現状かな?」


リンは申し訳なさそうに答える。


「えっと、皆んなが求めてたのは、スキルの無い人で、リュウノスケさんにはスキルがあったので、その…」


「俺が説明する」


突然ソラが割り込んで来た。リンは少し嬉しそうにした。昨日のことは仲直りできたようだ。


「あんたはスキルがある!」


(うん知ってる)

一時の沈黙が流れる。咳払いをしリンが口を開く


「やっぱり僕が説明しますね。伝承の英雄は4人いてその中で聖剣使いの英雄が二人いたんですけど、どっちもスキルを使えなかったんです。だからリュウノスケさんにスキルがあったのが皆んなショックなんです。」


転生させといて何とも身勝手な


「聖剣使いってことは勇者の剣も魔王が手にしてたとか言ってた4源聖剣かなんかの一つなのか?」


「いえちがいます。聖剣というのは、聖剣で魂の核を破壊した時にどんな回復魔法や蘇生魔法を使っても復活できなくなる効果を持つ剣のことです。勇者の剣もその一


つです。そして4源聖剣のいうのは…

リュウノスケはここで話を遮った。


「ちょっちょっと待ってくれ。ひとまず質問、何で聖剣で魔王を倒しているのに魔王は復活するんだ?」


「正直僕達もわかりません。最も有力な説は生まれ変わっているからだと考えられています。聖剣で死んだとしても輪廻転生は可能で何らかの方法でそれを悪用し復活しているのではないかと、ですので性格や顔などが歴史によって一致しないんですよね。」


(なるほど、とりあえず俺の現状としてはスキルがあった期待はずれの英雄ってとこか。

もしかしたら町人は英雄であれば魔王の復活も止められるのではないかという考えたのかもな。なんか申し訳ないな。)


「さて、これからどうしようかな、元の星への帰り方知らない?」

軽い冗談で聞いてみた。


「知ってます」


「マジ!?」


転生して一番の声が出た。


「あ、誤解させたならすみません。僕が直接知っているわけではなくその方法が記されている場所を知ってるだけです」


「それでもいい、それがいい、教えてくれ!!」


そう少し前のめりになるとソラが腕を横に出して


「ちょっと近い」


と嗜める。少し距離感がバグってしまった。


「ごめん。舞い上がっちゃって」


「いえ、元の星に帰れるんです。当たり前のことです。ソラはあっち言ってて」


リンがソラを少し睨んだ。ソラはしゅんとする。

(この子達まだ仲直りしてないのか)

リュウノスケは察するが元の世界に帰る方法を聞き出す方が先だ。


「どうやったらその場所に行ける?」


リンはソラを横目に答える


「その場所は勇者の剣が示してくれます。」


「勇者でないと知ることはできないってわけか」


「はい。元の星に帰るというのは、すなわちこの星の人間が別の星に行けるということです。これが悪用されれば危険だと悟った先人は勇者にのみ帰り方を示したのです。」


「ならもう一度勇者の剣を抜かないとな」


(その前に)

リュウノスケは二人に腕を伸ばした。リンもリュウノスケの腕が届く範囲まで近づいていた。


「二人共ありがとう。」


そういい握手を求めた。二人共快く応じてくれた。

その手をグッと引き寄せた。二人の肩が軽くぶつかる。


「「あ」」


二人共気まずそうにする。

(お節介だったな)

リュウノスケの意図に気がついたのかソラが口を開く


「昨日は悪かったよ。ごめんな」


リンも答える。


「僕も意地悪な態度とってごめんね。」


仲直り出来たようだ。

こっちが小っ恥ずかしくなってきた。穴がなくても入りたい。と思いながらゆっくり地面の中へ沈んでいった。




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