表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/6

間章


「遅いです……」

 教室の端に座る少女は、その場所から微動さえせずに待機していた。

「…………」

 先程の、自分を助けてくれた少年を思い出す。

 颯爽と現れ、自らの危険さえ気にせず全力で助け出してくれた少年。

 胸が苦しくなる。

 ただこの苦しさには幸福が詰まっている、そんな気がしてしまう。


 銃声が響いた。


 何回も、何回も響く。

 こうしてまた、私を助ける為に戦ってくれている。

 また胸が苦しくなる。

 こんな経験は、今までなかった。自分が自分の心を調べても原因が分からない。

 だけど、悪い事ではない気がする。

 鼓動の速さと、ほてった体。

 風邪を引いた? 自分の額を触ってみると、確かに熱かった。

 でもこんなに急に風邪を引くものだろうか。

 風邪ではない、それだけは分かった。ではなんなのか? それが分からない。

 考え込んでいると、教室の扉が開いた。

「ひゃうっ」

 自分の驚いた悲鳴。

「だから定規でどう戦えって言うんだ」

「投げるんじゃない? えいって感じで」

「石でも投げた方が良い気がしてきた……」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ