決意
「……そんな、ことって……」
躊躇いがちに話す藤島さんの言葉を聞き終えた後、唖然と声を洩らす僕。彼女の説明によると、僕に相談をしたおよそ一週間前――即ち、夜道にて違和感を覚えてからほどなく、警察には本件を伝えたようで。
――だけど、警察の人はまるで取り合ってくれなかったとのこと。あまりにも状況証拠に乏しく、著しく信憑性に欠けている――そんな旨を伝えるだけで、一切の措置を講じてくれなかったとのことで。
……なに、それ。彼女は、日々こんなにも恐怖に身を震わせているというのに……そんなの、あんまりじゃないか。……そういう、ことなら――
「……ふぇっ!?」
卒然、常ならぬ上擦った声を洩らす藤島さん。……いや、常ならぬも何も、完全に僕のせいなんだけども。そりゃ、何の前触れもなく急に抱き締められたらびっくりだよね。……だけど、
「……僕自身、頼りないことは百も承知です。……それでも、貴女は……貴女だけは……僕が、絶対に守ります」
「――っ!? ……頼りないなんて、そんなことないで
す。ありがとうございます……冬樹先輩」
そう、ありったけの決意を告げる。何の保証もない、何とも弱く頼りない僕の決意。それでも……そんな僕に信頼を示すように、強く抱き締め返し感謝を告げてくれる藤島さん。そんな彼女に対し、今一度決意を固めいっそう強く抱き締めた。




