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今更ではあるけども
――――パシャッ。
「…………ん?」
柔らかな陽射しを受け、ぼんやり目を開き眼を擦る。それから、隣へ視線を向けると――
「……おはようございます、冬樹先輩。心地の好い朝ですね」
「……はい、おはようございま……っ!!」
――そう、柔らかな微笑で告げる美少女、藤島さんの姿が。そして、そんな彼女を認識するやいなやさっと目を――
「……ふふっ、なんで目を逸らすんですか? もう、今更ではありませんか」
「……まあ、そうなんですけど」
さっと目を逸らす僕に、可笑しそうに声を洩らし尋ねる藤島さん。……まあ、そうなんですけど。そうなんですけども……それでも、やっぱり改めて直視するのはどうにも恥ずかしくて。
と言うのも……まあ、言わずもがなかもしれないけど……今、彼女は……いや、僕もだけど……まあ、一糸纏わぬ姿なわけでして。
――ところで、それはそれとして……いや、気のせいかな。




