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鎖 〜例え、どんなに歪な形でも〜  作者: 暦海


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……うん、寝れない。

 それから、互いに烏の行水の如くさっと入浴を済ませ就寝へ。……ところで、僕は元々シャワーだけで軽く済ます方だけど……藤島さんはどうなのだろう? もしかすると、気を遣って早く済ませてくれた可能性も……うん、だとしたら申し訳ない。


 ちらと、棚の隅にある置き時計に目を遣ると時刻は23時47分。授業に支障をきたすのではと心配したけど、幸い明日は午後からなので然したる影響もないというので少し安堵した。まあ、それにしたって学業と仕事をきちんと両立しているのは、僕なんかから見ると本当に凄いと思うけども。


 ともあれ、各々布団を敷き就寝準備をする僕ら。僕の部屋同様、ベッドは置いていない。ただ、僕もそうだけど、これは恐らく好みというよりスペース的な事情に起因するのだろう。ベッドってわりと場所取るからね。


 それから、おやすみなさいと互いに告げ消灯。藤島さんに背を向ける形で横向きになり、そっと目を瞑り瞼を閉じて――


 ……うん、寝れない。いや、まだ数分しか経過していないのだろうけど……それでも、このまま朝まで眠れないのではないかという抑え難い緊張で早鐘が――



「………………へっ?」


 刹那、呼吸が止まる。そして、何が起きたか理解するやいなや、さっと身体を起こし振り返る。――どうしてか、目と鼻の先で僕のをじっと見つめる藤島さんの方へと。

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