異変
さて、そんなまともな内容はと言うと――ざっくり言うと青春もの。主たる登場人物は中学生――彼ら彼女らが友情、恋愛、時には衝突などを経て少しずつ成長する過程を描く、何とも王道な学園ストーリーだ。本音を言えば、僕自身それほど好きなジャンルでもないのだけど……まあ、たまにはそういうのも良い。それに……僕としても、今日ほんとに楽しみにしてたのは映画そのものよりも――
「……ん?」
ふと、ポツリと声が洩れる。……しまった、他の人達に迷惑を……いや、大丈夫そうかな? さっと見渡したところ、皆スクリーンに集中しているみたいだし。
ただ、それにしても……ここに来て、随分と展開が変わってきたな。なんか、随分と重苦しい展開になってきたと言うか――
「――っ!? ……うっ」
「……先輩?」
「……あっ、いえ何でも……すみません」
「……あっ、いえ……」
何かしらの異変を察したのだろう、心配そうに僕の顔を覗き込み尋ねる藤島さん。そんな彼女に大丈夫と仕草で伝え、再びスクリーンへと視線を注ぎ――




