……うん、分かるよ藤島さん。
ともあれ、そういうわけで目下、彼の占い屋さんへと二人向かっているわけだけど……えっと、ほんとにいるんだよね? もちろん、藤島さんを疑いたいわけじゃない。ないのだけども……それでも、こんな狭く薄暗い路地の中で営業している人がほんとにいたら、きっと相当な変わり者で――
「――あっ!」
「……へっ?」
そんな失礼も甚だしい思考の最中、不意に弾んだ声を発する藤島さん。そんな彼女の後方から、ひょっこり顔だけ出してみると――
「――うるさいねえ、近くで大声を出すんじゃないよ嬢ちゃん」
「あっ、すみませんつい…………えっ?」
前方から届いた気怠げな声に、ハッとして謝意を告げる藤島さん……だったが、ふと言葉が止まる。尤も、声を発していないだけで、僕の反応も大方彼女と同様のもので。というのも――
「……えっと、すみません。一応、お伺いしたいのですが……今、嬢ちゃんと仰いました?」
「……ああ、それがどうしたんだい?」
「……いえ、何と言いますか……」
そう、ありありと困惑を浮かべた表情で呟きを洩らす藤島さん。……うん、分かるよ藤島さん。だって――
「……どう見ても、貴女の方が子どもだよね?」
「誰が子どもじゃ!」
そんな藤島さんの問いに、顔を真っ赤にして反論する黒いローブの女の子。うん、何と言うか……容姿と口調のギャップが半端ないね。




