これってデート?
「――いやーほんとに助かりました冬樹先輩。美穂から貰ったは良いものの、なかなか一緒に行ってくれる人がいなくて」
「……あっ、いえ……」
それから、およそ一週間後。
柔らかな陽光照らす小昼頃――そう、莞爾とした笑顔で告げる藤島さんに、些かたどたどしく答える僕。……いや、答えられてもないか。
ともあれ、そんな僕らが今いるのは――近い内に閉園予定という、地元の小さなテーマパーク。……うん、僕の場違い感が半端ないね。
『――その……もし良ければ、一緒に行ってほしい場所があるのですが……』
およそ一週間前、僕の部屋でのこと。
僕の申し出に対し、少し控えめな様子でそう口にする藤島さん。彼女曰く――友人からテーマパークのチケットを二枚貰ったのだが、生憎その日都合が付く相手がいなくて……そこに、奇しくも例の申し出をした僕に白羽の矢が立ったというわけで。……いや、この表現は適切じゃないか。言ってみれば消去法だし。
ともあれ、それが彼女の要望であれば僕に断る理由など皆目ない。とは言え……貰ったチケット故、当然僕も代金は支払っていない。なので、流石にこれではお返しとは……少なくとも、僕の方ではお返しとは言えないので、せめて食事諸々といった他の費用は全て僕持ちでと彼女に申し出たところ、申し訳なさそうな表情を浮かべつつも最終的には承諾してくれた。
尤も……お返しなどという理由がなくとも、世の中大多数の男性方々は、当然の如く費用全て自分持ちでと考えるのだろうけど……まあ、そこは僕なので。
「……あの、ところで冬樹先輩」
「はい、どうかしましたか藤島さん」
すると、ふと少し逡巡した様子でそう口にする藤島さん。いったい、どうしたのだろ――
「……その、今更ではあるのですが……これって、デートですよね?」
……うん、なんか急に恥ずかしくなってきたね。




