僕に出来ること
「……本日も、大変美味しかったです。本当にありがとうございます、藤島さん」
「ふふっ、お粗末さまでした」
そう、頭を下げつつ感想と謝意を告げると、少し可笑しそうに微笑み答える藤島さん。お姉さんについて言及した際の、何処か翳りを帯びた彼女の様子は気掛かりなものの……だけど、やはり僕の方から詮索して良いことではないだろう。
ところで、遅ればせながら本日の献立は若鶏の照り焼きとシーザーサラダ、それから大根の味噌汁と五穀米。僕自身ではまず用意しない、大変栄養バランスの良いお食事で……うん、本当に有り難い限りです。
「……あの、藤島さん。その……何か、僕に出来ることはありますか?」
「……へっ?」
不意に尋ねた僕の問いに、少し驚いた表情で声を洩らす藤島さん。……まあ、そうなるよね。全く以て何の脈絡もなかったし。
……だけど、一応僕としてはずっと……まあ、ずっとと言っても二週間くらいだけど、ずっと考えていたことで。僕みたいな陸でなしでも、ここまでお世話になっておいて何も返さないというのは、流石に多少なりとも心が痛むわけで。……まあ、とは言え僕なんかに何かしら求めるものがあるのかどうかは――
「……そうですか。でしたら……是非とも、お願いがあるのですが――」
「…………へっ?」




