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頼りになる後輩ちゃん?
「……へえ、藤島さんは空手を習っているのですね。何だか、少し意外かもです」
「まあ、習っていると言っても大学に入学してからなので、まだ半年くらいですけどね。……えっと、腕っぷしの強い女は苦手ですか?」
「いえ、全くそんなことはありません! むしろ、凄く憧れるくらいです!」
それから、数十分後。
食卓にて――少し不安そうな藤島さんの問いに、すぐさま否定の意を示す僕。気を遣ったわけじゃない。僕自身、身体も心もひ弱だという自覚があるので、強い人には本当に憧れるわけで。
「……ふふっ、それなら良かったです。もし、先輩がピンチに陥った際は、私が先輩を護ってあげますね?」
「……えっと、ありがとうございます」
すると、ホッと安堵のような表情を浮かべた後、悪戯っぽく微笑み告げる藤島さん。……えっと、この返答で良かったかな? ……まあ、大丈夫だよね。きっと、冗談で言っているだけだろうし。




