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ふたつの世界  作者: あくた咲希
ただ、ひとりの
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斗真からなんの連絡もないまま、数日が経った。宏志さんからのメールによると、陽の斗真は無口だが卒なく働いているらしい。親方が、じゃっかん戸惑い気味のようだけど。

 あたしは、無断外泊がたたって、一時的に親の監視がパワーアップしていて門限厳守の生活を送っている。学校以外に立ち寄れるのは図書館だけ。昔のあたしなら普段と行動範囲が変わらず、なんの苦痛でもなかっただろうけど、今はウズウズしてしょうがない。それでも、斗真のアパートには足が向かなかった。行っても、会いたい人に会えないのは虚しかった。

 今日もあたしは、図書館の窓際の席で宿題をしながら、誰かがトイレに向かうのを敏感にチェックしていた。ついさっき見てきた限りでは、例の個室が陽の世界に通じている様子はなかった。

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