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ふたつの世界  作者: あくた咲希
ただ、ひとりの
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 道は、また開くことがあるだろうか。ヒロさんや、マンションの住人にとっては閉じたままのほうが安全ではある。マンションの住所はよくわからないけれど、図書館からの位置関係を考えればたどり着けるはずだから、ヒロさんに会おうと思えばまた会える。

 斗真は、今どうしてるだろう。陽の世界でどのくらい時間が過ぎたか定かではないので、もしかしたら日がかわってしまっているかもしれない。とすると親たちが血相を変えているかもしれなくて、慌てて携帯を確かめる。不在着信やメールを一気に受信して、血の気が失せた。……一日、たってる。時刻は同じぐらいだから、まる一日。

 以前のあたしなら、とにかく自宅へ急いだだろう。でも、親のことはどうにでもなる気がして……お叱りはもちろん受けるつもりだけど、それで世界が終わってしまうわけでもない。

 あたしは、斗真の部屋のドアにぴたりと身を寄せた。生活音は……しない。怪我、どうなっただろう。仕事に行っているのかな。……どっちの、斗真なんだろう。

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