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ペンダント

 マサキたちが泊まる宿屋は西のエリアに存在する。

 一泊金貨五枚だ。


 普通の冒険者は一日で銅貨五枚。

 よくてぎ銀貨一枚である。


 勇者のスキルを持つマサキたちなら一日で金貨五枚を稼ぐくらい朝飯前だ。

 更に国からの手厚い援助もあり、高級な宿に泊まり続けても問題なかった。


 料金が高い分、宿屋の警備は万全である。

 しかし、客の防犯意識が低ければ万全な警備も無意味だろう。


 セシルとカンナは同室だった。

 セシルの方はしっかりしていたが、カンナの方はそうではない。

 カンナはよく外出時に部屋の窓を開けっ放しにする。

 そこら人が侵入するのは周りの目があるので不可能だが、小動物……例えば小鳥なんかが侵入する分には誰も気にしないはずだ。


 セシルが隷属化した小鳥がカンナの部屋の窓縁までやって来た。

 窓は開けっ放しである。


 誰もいないことを確認して小鳥が部屋へと侵入。

 残されたセシルの鞄からペンダントを回収した。


「ちょっと!」


 小鳥が窓から出ようとした際、カンナが戻って来た。


「そのペンダントは私のよ!!」


 と取り返そうとしたが、小鳥はカンナを無視して部屋の外へと脱出。

 空へと飛び去って行った。


「どうかしたのか?」


 騒ぎを聞きつけたマサキがカンナの元へとやって来た。


「ペンダントが小鳥に取られちゃった!」


「ペンダント? ……あぁ、セシルのやつか。それなら俺が新しく買ってやるから安心しろよ」


「本当!? ありがとう! マサキ!」


 カンナはマサキに抱きつく。

 顔だけは可愛いカンナに抱き付かれたマサキはだらしない顔になっていた。

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