第四話 ある勇者の憂鬱
第四話 --- ある勇者の憂鬱 ---
俺様は勇者、『疾風のドゥトーレ」だ。大魔王テンペストを…世界を混沌の渦に叩き込み、
全ての生き物を絶滅寸前にまで追い込んだ奴を倒した男だ…そのはずだ。
どうも記憶に霞がかかったようにぼんやりとして、イメージの輪郭が崩れていく……
壮麗な城郭、青空を背景に翩翻と翻る、吹き流しのような色とりどりの戦旗の列も、
確かに見飽きた光景のはずが、どこかしら嘘くさく、薄っぺらに感じられる。
次の瞬間、口一杯に灰色の砂利の味が広がる。勢い余って躓き、顔面から公園の砂場に
突っ込んだらしい。右手には、まだどぎつい銀色に塗装されたソフビ製の勇者ブレードを
しっかりと握っている。公園?ソフビってなんだ?勇者ブレード?誰かの幼い声が聞こえる…
『…ちゃん、また…もう知らないんだからねっ』…何を知らないんだろう…
そして記憶の中の光景がまた入れ替わる。
地面に届くほど長く伸びた白い髭の老人は、確か俺様の師匠で、名前は…なんだっけ…
師匠の隣に控えているのは兄弟弟子のル…メ…なんだっけ、思い出せない…
俺は真っ白く輝くフルプレートメイルに身を包み、正面の誰かの影に向け左手のナイト
シールドを高く掲げて見せる。逆光になってよく見えないその誰かを、俺様はよく知って
いる。確か…色とりどりのバラの香でむせかえるような庭で…その相手は…ダメだ、思い
出せない。
思い出そうとして一度うつむき、そして顔を上げると同時に、景色が変わる。
爆炎と轟音が満ちた戦場に俺様は立っている。敵の魔物も戦友たちも、等しく無残な
屍となって積み重なっているさまが、俺様の足元を中心に波紋のように広がっていく…
声が聞こえる…『…いのさ、またそんな謎呪文大声で叫んで!恥ずいってのよ!』『何を
言うか、これこそ究極…デステンペ…』…俺様は教室の机の上に立ってポーズをとるが、
バランスを崩して机ごとひっくり返って床に叩きつけられる。教室?
究極ってなんだ、ずいぶん大袈裟じゃないか…笑っちまうぞ、笑いすぎて腹が痛い…?
いや、違う、誰かが腹に手を当てて出血を抑えようとしてくれているのが見える…
突然、全ての光景が同時に目の前に現れ、ぐるぐると渦を巻きはじめる。音も光も
灰色の渦の中に投げ込まれ、融け合って、渦は次第に回転を増し、気が付くと俺様は
声にならない声で叫びながら、渦の中心に向かって落ち続けている…どこまでも、いつ
までも…
いったいどれほどの時が流れたのか、あるいは一瞬のことだったろうか。そして目の前が
反転する。
「ほれほれ、目ぇ開けろや!」
目を開け、次第に見えるものの輪郭がはっきりしてくる。同時に、頭の中を覆っていた
霞のようなものが薄れていく。俺様は今、何か広間のような場所にいるらしい。
喉の渇きが酷い…何か話しかけられているのか?
「〇◎△@&%、βΣ$fW◎■#!」
誰かがコップを差し出し、俺様は両手でコップを受け取ると、中の液体を音を立てて
飲み干した。甘いような酸っぱいような、少しツンと鼻に来る匂いがするが、おかげで
喉の渇きが癒された。
「ぐわっ!」
頭の中で真っ白な光が弾け、俺様はのけぞった。耳の奥がガンガンして、同時に咽喉に
耐えられないむずがゆさが走り、俺様はコップを取り落として両手で喉を掻きむしった…
「…これで、言葉が分かるようになったであろ?大丈夫じゃ、気持ち悪さはすぐ消える。
ゆっくり息をしてみるがよかろう」
言われた通り、何度かゆっくりと息を吸っては吐き、吸っては吐きを繰り返していると、
耳鳴りも喉の痒さもいつの間にか消えていた…というか、何を言われているのか、相手の
言葉がわかるようになっていたことに気が付く。
「今お前は、『ここはどこで、おまえは誰だ』と聞きたいのじゃろう?…答えてやるゆえ、
気持ちを落ち着けて、私を見なさい」
顔を上げて、声のする方を見る。そこにいるのは白髪を肩口で切り揃えた上品そうな
老女。ゆったりした明るい色のローブに、同じ色のケープを羽織り、微笑みかける口元。
けれど眼差しは厳しく、まるで俺様の全てを体の内側まで観察しているようだ。
「ここは『来たりし者の神殿』じゃ。そして私はこの神殿の神官長。とはいえ、今そなたに
必要なのはそんなことではあるまい」
神官長が右手を上げると、俺様の背後から何人ものローブ姿の神官たちが現われ、
まだ手足に少し麻痺が残っている俺様を左右から抱えるようにして引きずり、俺様は
広間から連れ出されていった。
「では、あなたの現在の各種魔法適性を確認いたします」
「それでは、君の潜在的な身体能力を調べさせてもらいますよ」
「聞き取りさせていただいた前世での記憶に関して、いささかの混乱がありますので、
再度の確認をさせていただきたく…」
俺様は言われるがままに、色とりどりの水晶玉を覗き込み、跳んだり走ったりした。
◎や%&といった記号の書かれた札をめくり、様々な薬を飲んだり、匂いをかがされ、
いつか頭の中ですべての色彩がぐるぐると渦を巻き始め、その渦は俺を飲み込んでいった。
「だぁーかぁーらぁー、いい加減に目を覚ませって言ってるんだよぉっ!」
どっかぁーん!
「あれ、なんか俺様って、空飛んでるみたいな?さっすが俺様、かっけぇぇぇ!」
べちこーん!
地べたに叩きつけられた俺様は、ヨーラン先輩の両手で肩をがっしり掴まれて、引きずり
起こされた。
「んじゃ、ちょこっと付き合ってもらおうかな、『勇者』様!」
ヨーラン先輩と俺様の『特訓』が始まった。何のためのモノなのか教えてもらえないまま、
ひたすら丸太を削って板にしていく。疑問を口にしようとして吹っ飛ばされ、景気づけに
『よし、勇者の底力を見せてやる』と叫ぼうとして地べたに叩きつけられる。
とにかくどんな言葉でも口を開いてはいけないという事を体で理解した俺様は、黙々と、
本当にただひたすらに丸太削りだけを延々と繰り返す日々を続けた。
先輩は俺様の事などまったく気にしていない様子で、ノコギリを持ち、鉋を引き、自分の
木工技術の修練に打ち込んでいる…かと思うと、少しでも俺様が休もうとか、よそ見し
ようとした途端、俺様の背後に立って襟首をひっつかんでいるのだ。
朝と夕方の二回の食事もヨーラン先輩と相席で、特に夕食時は毎回皿に顔を突っ込み
爆睡してしまう。朝は先輩が部屋まで叩き起こしに来る。もう自分が冒険者なのか職人
なのか、それとも単なる製材を続けるだけの自動人形なのか、分からなくなってきた…
その日も俺様は丸太を削っていた。頭の中はもう真っ白で、いつもの決め台詞も浮かばず、
自分のやっている作業への疑問も不満も何も感じないまま、ただ両手を動かすだけだった。
「よし、ボチボチいい頃合いだな」
ヨーラン先輩は頭の中が空っぽになったままの俺様を引きずるようにして、歩いていく。
「ギルドの訓練場なら、まあいいだろう」
「ヨーラン先輩、さすがっす!一発でしたか?」
「うぅん、まぁな」
「えっと…ヨーラン先輩、僕にもわかるように説明していただけるとですね…」
何だか、ベスとエドの声が聞こえるけど、何かあったのか?変に焦げ臭いのは何故だろう?
「簡単に言えば、だな…フン詰まりの治療だな、がぁっはっはっは!」
「あ、それぴったんこカンカンっす!」
何がどうなっているのか、さっぱりわからないまま、翌日からメニューが変わった。
朝食後、ヨーラン先輩は俺様を町の外に連れ出した。とは言え冒険者の装備もなく、
木工職人の道具も持たず、町から東へと続く道を歩いていく。
少しして立ち止まる。…俺様が立たされていたのは、岩だらけの緩やかな斜面を縫って
流れ下る、小川に沿った小径の途中だった。
先輩は道端の岩の上に座ると、手招きして俺様を隣に座らせらせ、両手で俺様の右手を
包み込んだ。
「ドゥトーレ、この五本の指先すべてに、お前の意識を集中させろ。肘から、肩の付け根から
『何か』の流れがゆっくりと指先に向かってくる様子を思い描け…」
ヨーラン先輩の指示は続いた。
『流れを感じろ』
『感じられなければ感じられるまで集中しろ』
『感じられたら、今度は肩じゃなくて胸から、腹から流れてくる様子を思い描くんだ』
『目は開けたままで、ただし焦点は合わせるな。耳も同じだ、全ての音をただ、聞け』
『ゆっくり息を吸って、吐いて、吸って、吐いて…繰り返せ』
何か暖かいものが俺様の全身から右手の指先に向かって流れてくる。初めは指先まで
届くて消えていたのが、いつの間にか指先から、今度は逆に体の内側に向かって流れ、
それがまた指先に流れてくる。
…やがれ流れはぐるぐるとゆっくりした回転を始め、その回転は少しずつ速度を上げ、
同時にドクンドクンという音が耳の中に響きだす。響きはやがて頭蓋骨を芯から揺さ
ぶるほどの轟音となり、なのに俺様は手で耳をふさぐことも出来ないまま、その轟音に
飲み込まれていく…
岩に座って『流れ』を指先に集中する日々がしばらく続き、ある日を境に、俺様の右の
手のひらの上に炎の小さな塊が浮かんだ。
塊は日に日に大きくなり、俺様がそっと手を振ると、ユラユラ揺れながら手が離れて
漂っていくようになり、やがて狙った岩に届くと黒い煤を残して消えた。
体内の『流れ』を早く、より早くと念じていくことで、炎の塊は輝きを増し、漂っていた
のが『飛ぶ』と言えるほど速度を増した。それでも、目標に届くと煤を残して消えるのは
変わらなかった。
それでも『俺』は心が震えるのを感じていた。『俺』の手のひらから『本物の魔法の炎』が
姿を現し、『俺』が念じた方向に向かって飛んでいくのだ。
そしてこの炎は、『俺』が努力すればしただけ、より強く大きく輝く!これに感動せず
して何に感動すればいいのか!『究極魔法』?何だそれは!
「ひとつアドバイスだ。炎が狙った場所に届く瞬間に、その炎がギュッと一点に押し縮まって、
ぱぁっと弾ける、そんな様子を思い描くんだよ」
「は、はいっ、ヨーラン先輩!」
何日か過ぎ、さらに何日かが過ぎたある日…
バチバチッ!バッシャァァンッ!
手のひらほどの大きさの火球は輝きを増しつつ『小さく縮みながら』宙を飛び、小径の
反対側にある人ほどの岩に吸い込まれるように見えなくなった、と同時に、激しい音と
光が爆ぜた。
「どうだ?コツみたいなものは…まだ分からねぇだろうがよ。これ、オメェが焼いたんだぜ、
ドゥトーレよ!」
隣に座ったヨーラン先輩が右手を伸ばし、俺の髪の毛をくしゃくしゃにした。そして、
その手で俺の火炎魔法が直撃した岩を指さす。
「ほれほれ、見てみなよ!」
「え、えぇ…先輩、俺がやったんですよね、これ…!」
岩の表面の層は親指の爪ほどの大きさが薄く剥がれ、その周囲は手のひら大に黒く
変色していた。
俺はその岩まで歩き、小さく薄く傷ついた岩肌を両手で撫でる。
(こんな浅い傷…今触っても、ほとんど熱も感じられなくなってるな)
「で、ここでやめとくかい?それとも、もっと続けるかい?」
ヨーラン先輩が俺から目を逸らし、空を見上げてそれだけ言うと、ゆっくりと俺に向き
直る。何となく顔にはうっすらと笑みを浮かべているが、目は真っすぐに俺の目の奥を
射抜いていた。
「お、お願いします!」
「イイ覚悟で安心したぜ、ドゥトーレ!」
「で、オイラの見立てだ。ドゥトーレは前世と前前世の記憶がごちゃごちゃになって転移
してきたんだろうよ。オマケにどちらの記憶も断片で、全部つなぎ合わせてもまとまった
形にはなりゃしない、ってもんだった」
夕食の〆近く、疲労と睡魔に勝てずスープ皿に顔を突っ込んだドゥトーレを部屋に
放り込んで、オイラは呼びつけておいたベスとエドに、ドゥトーレの訓練の途中経過と
今後の見通し、そしてドゥトーレがどうしてこうなったのかについての見立てを話した。
最初の魔法発現は、本人の身体の活力をギリギリまでそぎ落としつつ、頭の中は逆に
力をまったく使わないよう、とにかく空っぽに保つ。もちろん空腹とかで倒れないよう、
栄養補給には手を抜かないよう努めた。
この状態で、暗示を少しずつ重ねがけし、体内の魔力を蓄積していく。蓄積の度合いは
普通ではパッと見で分かることはないが、本人が無自覚のまま、暗示に突き動かされて、
溢れだそうとする魔力が、それ自身の捌け口を探して暴れだす。
やがて全身が薄く光を帯び、時たまビリビリと音を立てるかのような小さな稲妻の
ような輝きが見えだしたら、頃合いだ。
「そのタイミングで、手を添えるみたいにそっと魔力を流してやると…エド、お前さんも
結果は見たろう?」
「ええ、凄かったです。日暮れ近くで薄暗くなっていた訓練場が、一瞬だけど、まるで昼間
みたいに明るくなりましたね」
「あそこまで九日。そこから今日で二十日だ。だいたい最初の見込みが当たったな」
「いやぁ、ホント、さすがヨーラン先輩っす!」
ベスの頭を軽く小突き、オイラは『だからこれはオイラの推測だからな』と断りを入れ、
話を続けた。
「それで、そもそもの話になるんだけどな…」
前前世で『勇者』として派手に活躍したドゥトーレについてだが、昼間ずっと観察して、
夜は寝室に放り込むまであれこれ問い質したところを合わせると、どうも奴は、魔王
相手の最後の決戦で痛恨の敗北を喫し…死んで転生したらしい。
「ん?ああ、夕食の付け合わせに単純な幻覚キノコをちょっと混ぜたりしてな。けっこう
ペラペラと喋ってくれたよ。もちろん危ない副作用はないし、起きるころには、何を話した
かなんてこれっぽっちも覚えてない。で、その話を切り貼りしたりつなぎ合わせたり…」
「ヨーラン先輩、なんか先輩ってかなりアブナイ人みたいな気が…」
「よせやい、褒めるなよエド。これくらいはレンジャーの基本だぜ」
「でも、せっかく勇者やってたのに、魔王に勝てなかったんだなぁ…」
で、転生した先が前世なわけだが、そこは魔法とは無縁な世界だった。普通の転生だ、
勇者だった記憶は当然、真っさらに上書きされたが、『惜しくも無念の死を遂げた』事で
前前世の人生のイメージが少なからず奴の魂に投影されたのだろう…『英雄願望』だ。
「その結果が、『中二病の勇者、疾風のドゥトーレ』の誕生っすか…なんだかなぁ」
「ベス、お前がそれを言うかね、ひょっとしてまだ『中二病』とやらは卒業してなかったの
かい?」
頭のてっぺんからつま先まで真っ赤になって、全身をブルブル振って否定して見せるベスに
軽くウィンクして、オイラは先を続ける。
転生した先で成長したドゥトーレは、英雄願望に固まった『困った子』として成長した。
魔法は使えない、剣技も体術もまともな鍛錬ひとつしないまま、ただ『自分は勇者だ』
という強烈な自意識に突き動かされる、困った子だ。
だが、その彼がどうしてこの世界に転移してきたのかは、分からない。何にせよそれは
我々の『この世界』によるものではなさそうだ。何故なら『この世界』には、記憶を保った
転移者たちの多くが口にする『召喚魔法』なるものが、現在も過去も存在しないから…
「それで本題なんですが、剣技とか体術はともかく、ドゥトーレ君がD以上の魔法適性を
持っていたのに検査結果がFだったのは、何故なんでしょう」
「それが、『フン詰まり』だったのさ。混ざり合ったというか、記憶と思い込みとでつぎはぎ
されてでき上がった、少々いびつな自意識が、『来たりし者の神殿』とかでの適性検査で
発現するはずの魔力の滴りを堰き止めちまってたんだ」
(何?『来たりし者の神殿』って言った?)
「それって…まず、前前世で魔法を使いまくっていた体験の名残みたいなものがあった、と。
だから本来ならこの世界に転移してきた時点で自然に魔法を使えていても変じゃない。
だけど前世では『俺様は強大な魔法を使えるはずなのに何故使えない』という不満が、
『だって魔法なんて妄想だ。使えるはずがない』という一般常識で、心の底に押さえつけ
られてていた。これが蓋みたいになっていたから、ってことですか?」
「エドはわかりが早くて助かるよ」
「ドゥトーレ君が『究極なんちゃら』とか叫ぶのは、つまり自分が魔法を否定しようとする
自分自身を認めてしまってる反動、みたいなものなんですね…」
その時、オイラはベスの様子が少しおかしいことに気が付いた。片手でエドを押さえる。
「どうした、ベス?何か引っかかることがあるって顔してるよ?とにかく言ってみなよ」
眉をひそめてうつむいてたベスが顔を上げる。オイラを正面から見つめて口を開く。
「ヨーラン先輩は転移者じゃないし、アタシも聞き流しただけかもしれないっすけど…
だから、ほんと大したことじゃないと思うっすど…」
「いいから、さ」
「あのさ、先輩…この世界には『来たりし者の神殿』なんて名前の神殿は、ないっす!」
「そうか…ベス君、僕もうっかりしてた。そういえば、あそこは王立教会の祈祷場だったね…」
「それと、適性検査で薬を飲んだり匂いをかがされたりとかもないはずで…変っす!」
「エド、そうなのか…てことは、何か?そこんとこを考え合わせると出てくる答えは…」
オイラたち三人は、しばらく黙って互いの顔を窺っていたが、そのうち、誰からともなく
ドゥトーレの寝ている部屋へと通じる、暗い廊下へと目をやった。
(ドゥトーレは、少なくとも『前前前世』を引きずっている、ってことだよな…それも、ちょい、
たちの悪そうな…)
少ししてオイラたちは、食堂を後に、めいめいの部屋に引き上げた。
(まあ、転移の仕組みとか謎とか、駆け出し冒険者のオイラたちが考えたってしゃーねぇ)
「とりあえず明日からまたドゥトーレを絞ってやるか…報酬の取り立ての算段とかも、
そろそろ考えとかねぇといけねぇしなぁ…」