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「始まりは唐突に」3(笑)

ねむねむ


「いや、何ちょっとでかい魔物を倒して欲しいだけさ。」

バーンズは「こっちに来てくれ」といい工房の奥へ零栖達を呼んだ。

奥へ行くと少し広めの部屋に出た。

「汚いがここは倉庫に使ってる部屋なんだが、まずこれを見てくれ。」

バーンズが見せた物は全長3メートルはあるだろう牙の様な物だった。

「こ、これは!?」

「ほう、これは見事な牙だな」

バーンズが得意げに「そうだろう。そうだろう。」と言った。

「これは昔俺が若かった頃に取ってきた物だ。でかい奴だったんだが、滅法強くてな、結局必死で戦ったんだがこの牙しか取ってこれなかったんだ。」

「それで、その魔物を倒して来いって事ですか?」

「あぁ、あの魔物はこの街じゃ有名でな、ここから北に洞窟があるんだが、そこは魔物の住みかで、そこの主と言われてる魔物だ。ここ数年倒しに行こうという輩が居たんだがそいつ等は結局帰ってこなかった。」

「ふむ。その主を倒せばいいのか?」

「あぁ、倒した序にもう一本の牙を持って帰ってきてくれ。その場合はさらに礼を出そう。」

「わかった。それで手を打とう」

「よし、それじゃどんな武具が必要なんだ?」

「そうだな、私はナイフでいい。零栖はどうする?」

「僕は、僕に合った刀がいいですね。」

「ナイフと刀だな、すぐに取り掛かろう。」

バーンズは足早に工房へ向かおうとした時にエルシュが声を掛けた。

「まて、武具を作る上でちょっと頼みたい事があるんだが。」

「ん?何だ?」

「焼打ちの時に零栖の血を混ぜて欲しい。」

「「え!?」」

バーンズと零栖は二人揃って驚いた。

「ほ、本当にやるんですか!?」

「まぁ、修行の成果を見せてみろ。」

「本当に可笑しな奴等だな。そんな事をしたら刃の強度が落ちるぞ。」

「問題はない。それに面白い物が見れるぞ。」

「面白い物だと?まぁ。いいだろう。俺は責任取らないぞ。」

「あぁ、構わない。」


バーンズは工房に入り武具の作成に取り掛かっていた。

「あんなに楽しそうなお父さん、始めてみた・・・。」

キャロが店の2階から降りて来た様だ。

「あの、本当にありがとう御座います。」

「いや、気にしなくてもいいよ。僕達も良い物が手に入りそうだし。」

「ありがとう御座います。それじゃ私、お父さんの手伝いをしてきます。」

「うん、頑張ってね。」

「はい」と言うと工房へと駆けて行った。


「エルシュ、本当にやらなきゃ駄目?」

「駄目だ」

「どうしても?」

「どうしても。しつこいぞ。」

「うぅ・・・自信ないですよ・・・。それにどんな属性にするんですか・・・?」

「そうだな、取り合えず私のナイフには『切断』と『火』の属性を付加してくれ。零栖は・・・そうだな。上位付加をしてみろ。」

「上位付加ですかっ!」

「あぁ、真名を武具に与えてみろ。どんな効果が出るか楽しみだな。」

「楽しみだな。じゃないですよ!真名を与えるって僕が名前を付けるんですよね・・・」

「そうだな。」

「どんな名前を付ければ・・・」

「それは自分で考えなければいけない事だ。」

「うぅ・・・難しいですよ・・・。」

「まぁ、急いで考える事だな。ほら、そろそろ焼打ちは始まるぞ。」

「うぅ・・・行ってきますよ・・・」

零栖はブツブツ言いながら工房へと向かった。


「おい、兄ちゃん。そろそろ焼打ちなんだが・・・本当に血を混ぜるのか?」

「はい、お願いします・・・」

「それじゃこのナイフを使ってください。」

と、キャロがナイフを手渡した。

零栖は泣く泣くナイフを手に取り手にナイフを押し付けた。

「我は与え者。汝、命無き物。血の契約の名の元に命を分け与えん」

血を落とした鉄は淡く蒼い光を放っていた。

その様子をバーンズとキャロは不思議そうに見ていた。

「お前さん何やったんだ・・・?」

「すごい・・・鉄が活き活きしてます・・・。こんなの初めて見たわ・・・」

「ちょっと、手品みたいな物ですよ。」

と、零栖は切った手を押さえながら工房を後にした。


「お疲れ。今治してやる。」

エルシュはそういうと癒しの魔法を唱えた。

「あ、ありがとう御座います・・・もうクタクタですよ・・・。もう魔力も底尽きました・・・。」

「ふむ。それじゃ魔力を分けてやろう。」

「え?ちょ、エルシュっ!」

エルシュは零栖の頭を押さえつけキスをした。

「うぅっ!ん~ん!」

零栖は抵抗するがエルシュの腕でがっちりと頭を押さえられており動く事は出来なかった。

エルシュは零栖が抵抗しても動けない事を知りさら零栖が「やめろ」と喋ろうとした結果、エルシュは舌を入れてきた。

「んんん!!!!ん!ん!!」

零栖は自分の舌とは別の舌が口内を駆けずり回り、そして絡み合った。

そして、それとは別の『何か』が口から入りこんだ。

それは魔力。入り込んだ魔力は口を通じ全身に流れ込みそして馴染んだ。

エルシュが魔力を注ぎ込むと零栖を開放した。

「ふぅ。ご馳走様。零栖も大分魔力が増えたな。」

零栖は腰が抜けた様にその場に座り込んだ。

「・・・・・何がご馳走様ですかっ!酷いですよ・・・・・・いきなり何をするんですかっ!」

「いきなりじゃないぞ。ちゃんと前もって言ったじゃないか。「魔力を分けてやる」と」

「それにしても!別のやり方があるでしょう!」

「別のやり方、が、良かったのか?だが、それは少々時間が掛かる上体力の消耗も激しいが・・・。そっちが良かったのか?」

零栖は思い出した。『魔力を分ける』通常は他者に魔力を分ける事は出来ない。

否、分ける事は出来ても分けた側の魔力の性質に適合しなければ体内で発散してしまう。

結果、分ける事は出来ないと言われているが、同じ性質や相性がよければ分ける事は可能だが、基本的に魔力は身体の外に出ると発散してしまう。つまり分ける方法と言うのは身体の一部を分け与える側の身体への移動。簡単に言ってしまえば、『体液交換』をしなければならない。

体液は『血』でも『唾液』でも何でもいいらしい。

エルシュが言う別のやり方。それは『セックス』の事を指している。

「い、いや、そういう意味じゃなくて!」

「すまんが、私は零栖の別のやり方と言うのは知らない。」

「・・・・・・もういいですよ・・・・・・それより、武具の完成には一晩掛かりそうです。その間にこの次元とか主、等の情報を探したほうが良いと思うんですけど。」

「ふむ、そうだな。その辺は零栖に任せよう。その間私は少し出かけてくる。」

零栖は「何処行くんですか?」など野暮な事は言わない。たまにエルシュはふらっと出て行き、ふらっと帰ってくる。かなり前からその様な行動をするが、零栖は黙って見送る事にしていた。

誰だって一人になりたい時や、一人で行動したい時がある。零栖も例外ではない。

たまには一人になりたい時や行動したい時はある。

その時はエルシュも分かっているようで詮索などはしてこない。

なので、心配無用、互いに信じている事でもある。

「分かりました。それじゃ僕も行って来ます。」

別れ際に零栖は「気をつけてくださいね」と言ったが、エルシュは「誰に物を言っている?」と笑っていた。


批判や批評、感想やお便り待ってます(笑)

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